韓国の男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」の所属事務所「ビッグヒットエンターテインメント」の株式上場は日本でも大きなニュースとなった。上場初日の15日、時価総額が一時、11兆8800億ウォン(約1兆900億円)に達する人気と報じられたが、実はその後、株価は急落し、多くの個人投資家には痛手となったようだ。

 韓国取引所で同日午前、ビッグヒット株の初値は27万ウォン(約2万5000円)と公募価格13万5000ウォンの2倍で寄り付き、一時、ストップ高水準の35万1000ウォンまで上昇した。しかし、午後は一転して下落、終値は25万8000ウォンと初値を4%超下回った。

 朝鮮日報(日本語電子版)は、同社株購入者の平均取得価格で計算すると、終値で2644億ウォン(約243億円)が宙に消えたと伝えた。また、個人投資家だけで同社株を2400億ウォン(約220億円)以上購入しているという。

 公募価格で取得した外国人投資家や機関投資家らが高値で売り抜け、BTSファンや値上がりを見込んで市場で購入した個人投資家らが含み損を抱えた構図が浮かぶ。

 15日終値ベースの時価総額は8兆7323億ウォン(約8000億円)と1兆円を下回った。

 16日午前も同社株は大幅下落して取引された。

 同事務所は売り上げの9割をBTSに依存。徴兵制のある韓国ではメンバーの入隊期限が近づいており、経営の多角化が急務だ。

 BTSの活動に支障が生じれば韓国経済への打撃になるとの見方もあり、国会では兵役の猶予措置を拡大する法改正案も議論されるなど、大騒ぎになっている。