スポーツクライミングを題材にしたアニメ「いわかける!- Sport Climbing Girls -」が、10月3日からスタートした。パズルゲームの天才・笠原好(かさはら・このみ)が、偶然目にしたクライミングの世界に引き込まれ、活躍していく青春スポーツアニメだ。「女子高生もの」であるが、登場するキャラクターは実に個性的。「クライミングスパイダー」の異名を持つ岩峰一愛(いわみね・ちなり)もその一人。演じた声優・小松未可子にクライミング、作品、岩峰について取材した。

【動画】スポーツクライミングにかけた青春!「いわかける!」
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−漫画、アニメの題材としてクライミングは珍しいですが、小松さんご自身の経験はありましたか。

 小松未可子(以下、小松)

 7、8年前ぐらいに声優の日高里菜ちゃんと一緒に行ったのが、初ボルダリング(クライミングの一種)でした。開始1時間で全く腕が動かなくなっちゃって。次の日、数百グラムもない台本を持つのに、手がプルプルしちゃって使い物にならなかったです(笑)。壁を登るというスポーツを知ったのは、そこが初めてでした。

−かなり先取りでしたね。その上で「いわかける!」の原作を読んだ印象はいかがでしたか。

 小松

 個性的なキャラクターが多いですね。それぞれの選手に特性があって、描写にもすごくリアリティがある。個人競技だけれど、一人一人のライバルがお互いを高め合う、全体的な競技という印象を受けました。

−小松さんが演じた岩峰一愛も、かなり個性的です。

 小松

 原作を読んだ時は、ビジュアルからだいぶクセのあるキャラクターだとは思いました。「うさみみ」のカチューシャをつけて、あだ名がクライミングスパイダー。「蜘蛛っ!」みたいな(笑)いろんな要素が混じりつつ、セクシーさと不気味さがある。かわいい子が好きだけと、ポイントが人としてよくわからないところだったり…。理解が追いつかない感じでしたね。

−小松さんもかなり多くの役を演じてきましたが、かなり特殊な方ですか。

 小松

 だいぶ特殊ですね。今回、テープオーディションだったんですが、原作を読んだ時に、一愛が結構間を置いてからボソっと不気味に語りかけるので、自分もボソボソやっていたんです。でも実際、現場で演じることになったら「実際に音に出して気持ち悪くていいよ」というディレクションをいただきました。だから私の気持ち悪さをONにしました(笑)それにアニメでは、一愛が登場すると逐一、後ろにイメージとして蜘蛛が置かれるんです。その表現として、「笑う時にしゅるしゅるって言ってください」というのもありまして(笑)特殊なディレクションを受けて、飲み込むのに時間がかかりましたね。

−声優として「壁を登る」という演技は珍しかったと思います。

 小松

 一愛が登るシーンは、イメージのショットが多かったですね。みんなは「ふっ!」とか「はっ!」とか力を込めていたんですが、一愛はニヤッと笑って、しゅるっと登る。普通の人の登り方とも違う、気味の悪さがありますね。軟体な感じです。身長も高くて手足も長いので、常に余裕でそれこそ蜘蛛みたいに、しゅるしゅる上がっちゃう。軽やかだけど、どこか粘っこい感じですね。

−岩峰の見せ場はどこでしょう。

 小松

 気持ち的に「なんだ、こいつ…」という敵対するキャラクターが出てくる時に、一愛は制裁する側にも回れるんですよね。直接的ではないけれど、回り回って視聴者がすかっとするようなシーンもあります。彼女の気持ち悪さが際立つところが数話に1話あるので、出ている時はちゃんと仕事をしていきますよ!

−小松さんご自身のお気に入りシーンはどこですか。

 本当に個性的な選手が多いんですよね。選ぶとしたら?悩むなー(笑)。でも一愛と同じ久里川高校の熊谷千草はヤバいです!ビジュアルから度肝を抜かれますね。彼女が出た時の引き込まれ方はすごいなと。インパクトが(笑)そんなにセリフはないんですけど、発した時の引き込まれ方は、演じた國立幸さんがすごいな!とも思いました。

−最後にアニメを楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。

 小松

 昨今、スポーツアニメは王道の球技系なものが多いと思いますが、いろいろなスポーツをドラマやアニメで知ることもあります。クライミングでも、すごい選手が日本にも多くいらっしゃる。このクライミングを扱った作品で、実際の競技にも興味を持ってほしいですね。「いわかける!」には、壁を登る女の子たちのいろいろな青春と個性が詰まっています。選手とコラボした映像もあるので、そこも注目してほしいですし、女の子たちがかわいらしいだけでなく、すさまじいところも見てほしいです。

(C)石坂リューダイ・サイコミ / 花宮女子クライミング部応援団