植田の決勝弾で勝利したコートジボワール戦。相手の攻撃も抑えた。写真:龍フェルケル

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[国際親善試合]日本 1-0 コートジボワール/10月13日/スタディオン・ハルヘンワールト(オランダ/ユトレヒト)

 4日前のカメルーン戦のモヤモヤ感が完全とはいかないが、ある程度、晴れた試合になったのではないか。

 新型コロナウイルスの影響により、約1年ぶりの活動再開となった森保ジャパンは、カメルーン戦はスコアレスドロー。試運転のゲームだったものの、どこか張りのない内容に、不足感を感じていた人もいたのではないか。

 それでも4日後に行なわれたコートジボワール戦は、交代出場したばかりの植田直通の後半アディショナルタイムの決勝弾で劇的な勝利を飾る。

 光ったのはカメルーン戦に続く守備陣の安定で、日頃からヨーロッパの舞台で戦っている個々の選手たちが、身体能力の高いジェルビーニョやペペら、コートジボワールのタレントをしっかり抑え、堅いディフェンスを披露。

 オール海外組で臨んだ今回の連戦だが、従来の組織だった守備組織に加え、吉田麻也、冨安健洋を筆頭にした個々のレベルアップが組み合わさり、これまでにない安心感、固さが、見えたゲームだったと言えるだろう。

「基本的なコンセプトの確認」がテーマに掲げられた今遠征で、苦戦することの多かったアフリカ勢に対し、2試合ともクリーンシートと、守備面においては合格点が与えられる結果となったはずだ。
 
 一方で、コートジボワール戦の前日会見で指揮官がクオリティにこだわっていた攻撃は、この日もあと一歩が足りず、流れの中からゴールは奪えなかった。鎌田、伊東、久保らが攻守の切り替えを早め、ボールを持てば果敢に仕掛けて、状況の打開を図ったが、決定力を欠いたのだ。

 攻守の切り替え、素早い攻撃というのは、これまでの森保ジャパンでもよく見られる形だった。チーム発足当初は、中島、堂安、南野のアタッカー陣が勢いよく前に仕掛け、彼らと、抜群の確度を誇るポストプレーで大迫が絡むことで、チャンスを作り出した。

 もっとも来年3月に再開が予定されるワールドカップ予選を勝ち抜くためには、攻撃のクオリティのさらなる向上、そして決定力の改善は取り組むべき課題だろう。そのなかで今回は選外だった中島を含め、南野、堂安、伊東、久保らをどう組み合わせるかは、森保監督の手腕にかかってくる。

 18年のチーム発足当初は勢いのある攻撃と、どこか落ち着かない攻守のバランスが目立っていたチームは、今遠征を経て、安定感のある守備を特長にしたチームへと変わっていくのかもしれない。それはひとつ、チームの特色が出るという意味で歓迎したいが、観る者を楽しませる攻撃面の進化にも期待をしたい。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

【代表PHOTO】日本1−0コートジボワール|植田が劇的決勝弾!ペペ、ジェルビーニョら快速攻撃陣を抑え、2020年初勝利!