1対1では日本を凌駕したコートジボワールだったが、攻撃面のパンチ不足が顕著だった。写真:龍フェルケル

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 現地10月13日、オランダのユトレヒトで行なわれた日本対コートジボワールの国際親善試合は、前者が終了間際の得点で1−0の勝利。アディショナルタイムに植田直通がヘディングで挙げたゴールを決勝点とした。

 この試合、コートジボール代表の選手たちは高いモチベーションで臨んだ。立ち上がりから強烈なフォアチェックと、最後まで勝利を欲する戦いぶりからも十分にその気概が垣間見えた。新たにチームを率いるパトリス・ボーメル監督にとっては2戦目の采配。先週金曜日のベルギー戦は1−1で引き分けていただけに、チームは新政権下での初勝利を目ざして日本に襲いかかったのだ。

 選手個々のアピール合戦ともなった一戦だったが、あえなく返り討ちに遭った。コートジボワールの地元メディアである『sport-ivoire.ci』は悲嘆に暮れ、次のようにゲームを評している。

「苦しんでドローに持ち込んだベルギー戦の流れを受け、日本を圧倒して勝利を挙げたいエレファンツ(代表チームの愛称)だったが、どうにもチグハグさが目立った。前半は日本にチャンスを与えなかったものの、攻撃陣がさっぱり。(CFの)サイードは38分でお役御免となる始末で、敵ゴール前までボールを運んでもアイデアを欠き、日本守備陣の脅威とはなり得なかった。

 後半はよりオープンな試合展開となった。コートジボワールは選手の配列も変えて攻勢を仕掛けたが、今度はジェルビーニョやケシエらが決定的な局面でシュートを不甲斐なくも枠外に外してしまうのだ。逆に後半半ば以降は日本が好調で、カマダ(鎌田大地)、ミナミノ(南野拓実)らにビッグチャンスを掴まれて冷や汗をかかされた。彼らのシュートは鋭く、GKグボウオのファインセーブに救われた格好だ。

 しかし、エレファンツはその後も反撃に転じられない。そしてアディショナルタイムに痛撃を食らう。ウエダにゴールを決められるのだが、シバサキ(柴崎岳)の見事なクロスが息の根を止めたと言っていいだろう。ボーメルの戦士たちは、洗練された日本の軍門に降ったのである」

 日本は2014年ブラジル・ワールドカップのグループリーグ初戦で1−2の逆転負けを喫した相手にリベンジを果たした。これでコートジボワールとの通算対戦成績を3勝2敗としている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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