番組内で訂正をしたのが平井氏本人ではなく伊藤アナだった。

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10月6日に放送された「バイキングMORE」(フジテレビ系)の番組終了間際、伊藤利尋アナウンサー(48)が5日放送回の内容について訂正を行った。訂正したのは、フジテレビ報道局解説委員室上席解説委員の平井文夫氏(61)が番組内で行った日本学術会議に関する解説についてだ。伊藤アナは下記のように訂正した。

「昨日の放送について補足と訂正があります。昨日、日本学術会議を巡るニュースを扱った際、フジテレビ平井上席解説委員の発言が、学術会議の会員全員が学士院の会員になって、年間250万円の年金を受け取れるというような誤った印象を与えるものになりました。正確には学術会議の会員は学士院に推薦される方もいますが、全員が学士院の会員になるわけではありません。また学術会議以外の方が学士院の会員になることもあります。この点、補足して訂正いたします。たいへん失礼いたしました」

5日の放送で、平井氏はこう語っていた。

「6年、ここ(日本学術会議)で働いたら、その後、学士院というところにいって、年間250万円年金もらえるんですよ。死ぬまで。みなさんの税金から。そういうルールになってるんです」

■国会でも“誤解説”を確認

女性自身が「『日本学術会議で働くと年金』バイキングが誤解説と批判殺到」でも記事にしたとおり、日本学術会議の会員は退任した後、日本学士院の会員になって年金が貰えるなどというルールは存在しない。この訂正について、ツイッター上ではこんな声が。

《どうして本人からの訂正は無いんだろう モヤっとする》
《誤った「印象」を与えた、と認識されてるのね。受け取り側にも非があるみたいな》
《「誤った印象を与えるものになりました」ってどういう言い回しでしょう?「誤った情報を述べました」で良いでしょうに》

訂正をしたのが平井氏本人ではなく伊藤アナだったことや、“誤った印象を与える”と受け取る側にも責任があるかのような物言いに違和感を覚えた人がいたようだ。

ちなみに、10月6日に行われた野党合同ヒアリングでもこの件について言及された。「昨日こういう批判が出ている」としたうえでこれが事実かどうか聞いた立憲民主党の山井和則議員(58)に対して、政府の担当者はこう答えた。

「学士院は(日本学術会議とは)別の法律で作られているもの。学術上顕著な科学者のうちから、学士院が(会員を)選ぶことになっていて、学術会議とは別のプロセスになっている。定員は150名だが現員は130名。終身になっている。毎年選定するにしても数人のレベル。そういったなかでやっているので、基本的には学術会議の会員になったからといって、学士院の会員になれるということでは全然なく、別のプロセスで選ばれる」

平井氏の解説が誤りだというは国会でも確認されたようだ。バイキングは今年5月にも、「5月17日の竹下通り」としながら、3月の竹下通りの映像を流して謝罪している。正しい情報を報じてほしい。