「息子は、ロックダウンをやる意味はない、と言い切った」

こんな書き出しで始まるパリ在住の作家、辻仁成氏(61)の2日付けブログを、番組が紹介した。

フランスでは3月半ばにロックダウン(都市封鎖)に。感染者が減った5月に解除されたが、8月のバカンスで外出する人々が増えると再び増加。最近では1日で1万人以上の感染者が確認され、再びロックダウンが検討されている。

辻「なんで、そう思う?」

高校2年の息子(16)「ロックダウンで一時的に感染者は急減する。何とか抑え込んだとしても、解除したとたんにみんな街へ流れ出る。とくに、若い人を抑え込むことはできない。2カ月後に再び感染拡大。同じことの繰り返しなんだよ、パパ」。

「2度目のロックダウンで、疲れ切っていたカフェやレストランがつぶれちゃう。飲食業界だけに責任や犠牲を押しつけて、コロナがいなくなると思う?若い連中は酒を買って家に集まり、もっと狭い空間で濃厚接触を繰り返す」

辻「一理ある。でも、ほかにどういう方法がある?」

息子「パパ、カフェを閉めたら、フランスは終わると思うよ。旅行を禁止にする。ライブも映画館もダメ。会社に来るのも学校もダメ。こうやってフランスは死んでいく。ぼくは反対だよ。ロックダウンでは、このウイルスは排除できない」

「不良グループ、スケボーやダンスチームに入って対話と教育を」

辻「でも、春には大勢の人が亡くなっている。無責任なことは言えない」

息子「大事なのは、教えることだ。遊び歩いている子たちにもっと教える。小さな単位。町内会とか不良グループとか。スケートボードのグループとかダンスチームの中に入っていって。若い子が集まる場所にリーダーをおいて、啓発していかなければ。コロナへの意識を上げることが先決で、みんながきちんと消毒しマスクを完璧にすれば、大人たちがICUに運び込まれないで済むはずだ」

お笑いタレントの近藤若菜「若い人の小さなコミュニティの中に入っていくのは難しいことかもしれないが、そこで正しい知識を教えることは大事だと思います」

司会の加藤浩次「国それぞれに生活スタイルが違う。日本は消毒、マスクを徹底的にやってきて感染もここまで抑え込んできた。でも高校生がこういう視点を持っていることはすごいと思いますね」

若い世代の感染が減らない日本にも、有効な指摘ではないか。

文・栄