イーロン・マスク氏が創設した電気自動車メーカー・テスラのモデルYは、2020年秋頃から納車がスタートしている同社の最新電気自動車です。そんな納車されたばかりのモデルYで高速道路を走行していたところ、ルーフが吹き飛んでしまったとユーザーが報告しています。

Tesla convertible? Model Y roof flies off while owners drive down California highway - The Verge

https://www.theverge.com/2020/10/5/21502379/tesla-modely-roof-flies-off-convertible-quality-issue

モデルYは空を見渡すことができるオールガラスルーフを採用しており、ルーフがガラス製というだけでなく、フロントガラスと一体になっているかのような見た目になっています。



そんなモデルYのルーフが吹き飛んだと報告しているのが、Twitterユーザーのナサニエル・ガリシア・チエンさん。チエンさんは「ねぇ、イーロン・マスクさん。なぜあなたは私たちにテスラがコンバーチブルを販売しているって言わなかったの?だって私の新車のモデルYのルーフが高速道路で吹っ飛んだんだもの」とツイートし、ルーフのなくなったモデルYで撮影したムービーを投稿しています。



チエンさんによると、購入したモデルYで州間高速道路580号カリフォルニア線を走行していたところ、突如風の音がゴウゴウと聞こえ始めたそうです。初め、チエンさんは窓が開いているから風切り音かと思ったそうですが、30分後、突如ルーフを覆うガラスが風になびいて吹き飛んでしまったと語っています。

チエンさんによると、モデルYのルーフガラスが吹き飛んだのはカリフォルニア州ダブリンにある自動車ディーラーでモデルYを受け取ってから数時間後に発生したそうです。なお、モデルYはリアハッチとリアバンパー継ぎ目部分にギャップがあるなどの初期不良が複数報告されており、チエンさんも納車時にいくつかの小さな不具合に気づいたそうですが、より大きな問題がルーフガラスにあることには気づけなかったと語っています。

テスラはこれまで何年にもわたって電気自動車の品質に悩まされており、モデルYではその問題がさらに悪化したとも言われています。モデルYの所有者はオンラインフォーラム上で塗装や継ぎ目の間のギャップ、シートの凹みなど、さまざまな問題を報告しています。しかし、ルーフが丸ごと吹っ飛んだという報告はこれが初めてです。



チエンさんによると吹き飛んだモデルYのルーフで怪我をした人はいなかったそう。チエンさんはすぐにハイウェイパトロールに通報し、そのままモデルYでダブリンのディーラーまで戻る羽目となったそうです。チエンさんが問題を報告したところ、テスラのサービス担当者から「屋根の密封に欠陥があったか、どういうわけか密封そのものが完全に忘れられてしまっていたようです」という回答があった模様。今後、チエンさんはモデルYとは別の自動車を買い直す予定だそうです。

チエンさんはニュースサイト・The Vergeに対し、「幸いなことに誰も怪我しませんでした。後から考えると笑い話にするのは簡単ですが、それが再び起こった場合、深刻な問題となる可能性があります」と語りました。