カナダ・ケベック州のフランソワ・ルゴー首相(2019年4月21日撮影、資料写真)。(c)MARTIN OUELLET-DIOTTE / MARTIN OUELLET-DIOTTE / AFP

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【AFP=時事】カナダ・ケベック(Quebec)州の病院で、死にひんした先住民女性に看護師らが差別的発言をしていたことが分かり、同州首相が29日、激しく非難した。この女性がその模様をフェイスブック(Facebook)で生配信し、国内では非難の声が殺到している。

 28日夜に配信された7分間の動画には、先住民アティカメク(Atikamekw)の女性、ジョイス・エチャクワン(Joyce Echaquan)さん(37)が苦痛で叫び、担架から緊急の助けを求める中、看護師2人がエチャクワンさんに対して差別的かつ侮辱的な発言をする様子が映し出されている。

 2人はフランス語で、エチャクワンさんが愚かだとし、セックスにしか向いておらず死んだ方がましなどと述べていた。

 エチャクワンさんはそれから間もなくして亡くなった。

 地元メディアによると、エチャクワンさんはこの数日前、腹痛のためモントリオールから約70キロ離れたジョリエット(Joliette)の病院を受診した。

 ケベック州のフランソワ・ルゴー(Francois Legault)首相は記者会見で、「看護師の発言は全く許容できない。人種差別主義であり、(看護師の一人は)解雇された」と非難し、「この人種差別と闘わなければならない」と述べた。

 マナワン(Manawan)村のアティカメク評議会も看護師らの発言を非難し、「先住民ファーストネーションズ(First Nations)への明らかな人種差別だ」と述べた。

 ツイッター(Twitter)にはハッシュタグ「#JusticePourJoyce(ジョイスに正義を)」を付けた投稿が相次ぎ、ジョリエットの病院前では29日夜に追悼集会が行われた。

 1年前には、「ケベック州に住むファーストネーションズやイヌイット(Inuit)の人々が、公共サービスとの関係において実際に組織的差別の犠牲者となっている」と結論付けた公的調査報告書が公開された。

【翻訳編集】AFPBB News

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