映画「007」シリーズで使用された1980年製ロータスエスプリターボと、黄金の銃のレプリカ。英ロンドンにて(2009年7月8日撮影、資料写真)。(c)LEON NEAL / AFP

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【AFP=時事】人気スパイ映画「007」シリーズ1作品目が公開された2年後に、「ジェームズ・ボンド(James Bond)」という名前の英国人情報員が実際に共産主義政権下のポーランドに派遣されていたことが、新たに公開された公文書記録から明らかになった。

 ポーランド国家記銘院(Institute of National Remembrance)が先週フェイスブック(Facebook)上で公開した共産主義政権下のポーランド情報機関の文書によると、「ジェームズ・ボンド」は1964年2月18日にポーランドの首都ワルシャワに着任。表向きの肩書は、英大使館の公文書保管係だった。

「007」の主人公ジェームズ・ボンドといえば、ウオッカマティーニと女性を愛する人物として知られている。だが、実在したボンド氏の人物像は、それとはかけ離れていたようだ。

 公文書に記録されたポーランド情報員の報告によれば、ボンド氏は「女性を恋愛対象としている」が「非常に用心深い」人物で、ポーランド市民とは一切接触しなかったという。

「007」の主人公の名前は共産主義圏の情報員の間でも有名だったことから、実在のボンド氏は「人目を引く名前だが、重要性の低い任務を担ったスパイ」だったとの見方を国家記銘院は示している。

 記録では、ボンド氏は1964年10月と11月に、ソビエト連邦(当時)との国境に近いポーランド北東部のビャウィストク(Bialystok)とオルシュティン(Olsztyn)にある「軍事施設」を訪れようと試みている。だが、この旅行計画は失敗に終わったようで、翌65年1月21日にボンド氏はポーランドを出国した。

「007」の生みの親で元スパイの英作家イアン・フレミング(Ian Fleming)は常々、主人公の名前の由来について、カリブ海(Caribbean Sea)に生息する鳥類の研究で知られる米鳥類学者ジェームズ・ボンドからとったと語っていた。

【翻訳編集】AFPBB News

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