(株)メルベイユアッシュ(TDB企業コード:984873085、東京都渋谷区元代々木町27-14)は、9月18日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は山川萬次郎弁護士(東京都千代田区麹町3-2、山川・藤原法律事務所、電話03-3239-0631)。債権届け出期間は10月16日まで。

 当社は1992年(平成4年)1月に、婦人服の企画、製造、販売を目的に設立。トレンドを意識しつつ清潔感溢れる優しい服をコンセプトに営業。自社ブランドには「MERVEILLE H.(メルベイユアッシュ)」やカジュアル要素が強い「une autre(ユノートル)」、エスニックテイストの「Laxmie(ラクシュミ)」などがあり、直営店での販売のほか、インターネット通販や専門店向け卸も手がけていた。直営店を全国主要都市の百貨店に出店し、2009年3月期には年売上高約21億6100万円を計上していた。

 しかし、リーマン・ショック後の景気低迷による個人消費の減退や、アウトレットモールの新設が相次ぐなど、同業他社との競合激化などで売り上げが低迷。金融機関より返済猶予などの支援を受けながら再建を目指していたが、2019年3月期の年売上高が約18億5000万円にとどまり、連続欠損を強いられていた。この間、不採算店の撤退などリストラに取り組んだものの奏功せず、資金調達力も限界となるなか、新型コロナウイルスの感染拡大によって出店先の百貨店が相次いで休業したことで3月以降の売り上げが激減。緊急事態宣言が延長されたこともあり、今後の業績改善も見込めず、5月7日に事業を停止し、自己破産の準備に入っていた。

 負債は調査中。