スリランカ・コロンボで行われている、中国出資の港湾都市整備の様子(2020年9月24日撮影、資料写真)。(c)S. KODIKARA / AFP

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【AFP=時事】スリランカのゴタバヤ・ラジャパクサ(Gotabaya Rajapaksa)大統領は、日本の国際協力機構(JICA)が円借款で支援してきた約1600億円規模の都市交通システムの整備事業の中止を命じた。主要都市コロンボ(Colombo)の渋滞問題における「費用対効果の高い解決策」ではないと判断したという。政府関係者らが24日、明らかにした。

 これについて、昨年3月に次世代型路面電車(LRT)事業の第1段階のため、300億円を貸し付けていたJICAからは、現時点では発表がない。

 LRTの総距離は15.7キロで、16駅を設置する計画だった。鉄道車両を含め、日本の技術が用いられる予定で、初期工事は既に始まっていた。

 前政府が締結したこの契約は、外国からの融資を受けたインフラ整備計画としてはスリランカ史上最大のもので、中国依存軽減に向けた一歩とみられていた。

 現大統領の実兄で現首相のマヒンダ・ラジャパクサ(Mahinda Rajapaksa)元大統領時代に、スリランカは港湾、幹線道路、鉄道などのインフラ整備計画のため、中国から巨額の借り入れを行っていた。

 だがこのうちの幾つかは無用の長物と成り果て、膨大な債務が残った。その大部分は中国からの借入分で、海外のインフラに投資する中国の巨大経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」への懸念をあおるものとなっている。

【翻訳編集】AFPBB News

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