ハイパワーなうえに今ならお買得!? 高性能セダン3選
往年の高性能スポーティセダンを振り返る
近年、セダン人気の低迷によって、各メーカーともセダンラインナップは減少してしまいました。しかし、2000年代初頭くらいまではラインナップも豊富で、ターボエンジンを搭載した高性能なモデルも存在。
しかも、そういった高性能セダンのなかには、人気がそれほど高くないからか、中古車価格もお手頃なモデルもあります。
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そこで、ハイパワーかつスポーティな往年のセダンを3車種ピックアップして紹介します。
●トヨタ「マークII 2.5iR-V」
トヨタは2019年をもって「マークX」生産を終了してしまいましたが、このマークXの前身が「マークII」で、初代は「コロナマークII」として1968年に発売されました。
1980年代には、いわゆるハイソカーとして「チェイサー」「クレスタ」とともに大ヒットを記録します。
そして、マークIIでは最後のモデルである9代目には、高性能なターボエンジンを搭載したグレードの「2.5iR-V」が存在。
そのエンジンは最高出力280馬力を誇る2.5リッター直列6気筒ツインターボの「1JZ-GTE型」で、A70型スープラや、Z30型ソアラにも搭載され、スポーティなパワーユニットとして高度なチューニングにも応えられる実力がありました。
また、直列6気筒エンジンならではのスムーズな吹け上がりは、パワフルさだけでない官能的なフェーリングを演出。
2004年にマークXへバトンタッチしますが、エンジンはV型6気筒にスイッチしたため、9代目マークIIは最後の直6搭載車としての価値があります。
現在の中古車価格はATモデルならば100万円未満の物件が数多くありますが、MTの低走行車では200万円から300万円が相場と高めです。
●三菱「ギャランVR-4」
1969年に誕生した三菱「コルトギャラン」は、スタイリッシュなデザインが注目されたセダンで、後に三菱の主力車種として代を重ねていきました。
1987年に発売された6代目では高性能エンジンを搭載した4WDモデル「VR-4」をラインナップ。ラリーを始めモータースポーツに参戦する目的で開発されました。
そのポジションを「ランサーエボリューション」が引き継ぐと、ギャランVR-4は高性能グレードとして7代目、8代目へと継承されます。
そして1996年にデビューして最終型となった8代目では、2.5リッターV型6気筒ツインターボエンジンを搭載。最高出力は280馬力に達し、トランスミッションは5速MTと4速ATが選べました。
外観では逆スラントノーズによって迫力あるフロントフェイスが印象的です。
また、ギャランVR-4は乗り心地や静粛性の向上や、ラグジュアリーな内装に仕立てられているなど、ハイパフォーマンスモデルというだけでなく、セダンとしてのクオリティにもこだわっています。
しかし、販売は低迷していたため、2002年にVR-4の生産を終了し、2005年にはギャランの歴史が幕を閉じました。
現在、中古車の物件数は少ないですが、価格は100万円未満が相場です。なお、1998年に登場した、専用エアロパーツやラリーアート製スポーツマフラーが装備された特別仕様車「スーパーVR-4」は激レアなので、見つけたら即買いでしょう。
いまでは消滅してしまったマツダの高性能シリーズの1台とは
●マツダ「マツダスピード アテンザ」
マツダのフラッグシップセダン/ステーションワゴンの「アテンザ」は、2019年に車名を「マツダ6」に変え、新たなスタートを切りました。
2002年に初代アテンザは発売され、ボディタイプはセダン、5ドアハッチバック、ステーションワゴンをラインナップ。2005年には高性能グレードの「マツダスピード アテンザ」を追加します。
マツダスピード アテンザに搭載されたエンジンは、272馬力を誇る2.3リッター直列4気筒直噴ターボで、これに6速MTが組み合わされ、駆動方式を4WDとすることで大パワーを余すこと無く路面に伝達。
また、ボディサイズはグローバルでの販売を意識した全長4760mm×全幅1780mm×全高1430mmに設定され、当時のミドルクラスセダンとしてはかなり大柄でしたが、そのサイズを生かして流麗なスタイルを実現しています。
2008年に2代目が登場すると、全グレードが自然吸気エンジンとなり、突出した高性能モデルはなくなってしまったため、マツダスピード アテンザの存在は貴重です。
中古車市場では80万円前後が相場で、コストパフォーマンスはかなり高いといえます。
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今回紹介した3車はすべてターボエンジンですが、現在のダウンサイジングターボエンジンと異なり、パワー重視のため経済的とはいえません。
また、新車登録から13年を超えているため、自動車税や重量税が重加算されてしまいます。
性能的にいまも十分に通用し、大いに魅力的なモデルでも、敬遠せざるを得ない状況は寂しいところです。