イラン・テヘランの自宅でAFPの取材に応じる人権派弁護士のナスリーン・ソトゥーデ氏(2013年9月18日撮影)。(c)BEHROUZ MEHRI / AFP

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【AFP=時事】イランで収監されている女性人権派弁護士ナスリーン・ソトゥーデ(Nasrin Sotoudeh)氏(57)が、40日以上にわたるハンガーストライキで「非常に衰弱」し、入院していることが分かった。ソトゥーデ氏の夫が19日、明らかにした。

 AFPの電話取材に応じた夫レザ・カンダン(Reza Khandan)氏によると、ソトゥーデ氏は首都テヘランにあるターレガーニー(Taleghani)病院の救急病棟に搬送された直後、心疾患集中治療室(CCU)へ移送された。同氏は40日以上にわたってハンストを行っていたという。

 カンダン氏は「少しだけ妻に会うことが許された」「彼女は非常に衰弱し、体重がかなり減って目がくぼんでいた」と述べた。

 ソトゥーデ氏が先月11日にカンダン氏を通じてソーシャルメディアで発表した声明によると、ハンストの目的は、政治犯の釈放と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行する中で政治犯が置かれた状況に注目を向けるよう呼び掛けることだという。

 公式統計によると、イランではこれまでに42万人近くが感染し、2万4000人以上が同感染症によって死亡した。

 カンダン氏はAFPに対し、病院が「コロナウイルスの関係で安全な場所ではない」ほか、多くの感染患者との「適切な隔離」がされていないため、妻のことが心配だと語った。だがソトゥーデ氏に実施された最近の検査では、感染の症状はみられなかったという。

 カンダン氏は、刑務所が協力的でなく、受刑者の健康状態について質問しても適切に答えない上、妻の入院のことすら教えなかったと指摘。ソトゥーデ氏の家族は、仲間の受刑者から同氏の容体について知らされたという。

 ソトゥーデ氏は、未成年時の罪で死刑判決を受けた若者らの弁護を引き受けるなど注目を集める裁判に取り組んだとして、欧州議会(European Parliament)が人権擁護活動などで功績のあった人物に贈るサハロフ賞(Sakharov Prize)を2012年に共同受賞した。

 現在は、ヒジャブ着用を義務付けた法律に抗議し逮捕された女性を弁護したとして、テヘランにあるエビン刑務所(Evin Prison)で禁錮12年の刑に服している。

 2009年には、大統領選の結果に抗議する大規模デモの参加者らが多数逮捕され、ソトゥーデ氏がその弁護を担当。その後、身柄を拘束されて3年間服役した。

【翻訳編集】AFPBB News

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