蔡総統(右)から台湾の東京五輪代表を応援する交通系ICカードを贈られる森元首相

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(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は18日、台北市内の総統府で日本の森喜朗元首相と会談し、菅義偉新内閣の発足を祝福するとともに、台日間の交流がこれまで以上にグレードアップすることに期待を示した。

森氏は、19日に北部・新北市で行われる李登輝(りとうき)元総統の告別追悼礼拝に参列するため訪台。胸を負傷し、左腕をつった状態ながらも、台北松山空港に到着後、その足で総統府に直行した。

蔡氏は、先月9日にも李氏の弔問のために台湾を訪れた森氏の再訪に感謝と歓迎の意を表明。安倍晋三前首相にも言及し、在任中の台湾に対する友好的な姿勢に感謝すると述べた。また、森氏の体調に気遣いながら、森氏が最も気に掛けている東京五輪・パラリンピックについて、日本人だけでなく台湾人も開催に期待していると述べ、順調な開催を願った。

森氏は、前回訪台した弔問団のメンバーだった岸信夫氏が防衛大臣に、中山泰秀衆院議員が防衛副大臣に就任したことなどを報告。日本メディアが発表した内閣支持率が60〜70%以上になっており「いいスタート」だとした上で、民主主義や自由など、台湾と同じ理念を持つ日本の立場を示し、各分野における交流強化に期待を示した。また、17日、菅氏から直接電話があり、「くれぐれも蔡総統と台湾の皆さまによろしくお伝えしてほしい」と託されたことも明かした。

(編集:塚越西穂)