李登輝元総統の追悼礼拝の様子=9月16日、高雄市

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(高雄中央社)民間の主催による故・李登輝(りとうき)元総統の追悼礼拝が16日、南部・高雄市内のキリスト教会で執り行われた。数百人が参列し、民主化を目指す李氏の精神をたたえる台湾語の楽曲「阿輝伯」や、李氏が好んだ日本語歌曲「千の風になって」などを合唱して李氏をしのんだ。

礼拝は、李氏を精神的リーダーに掲げる政党、台湾団結連盟の元副秘書長、黄昭展氏らが企画。李氏の死後、北部・台北市の台北賓館に追悼場が設けられたが、南部在住の人々の便宜を図ったという。

礼拝に出席した陳其邁(ちんきまい)市長は、台湾に民主主義、自由を定着させたと李氏の功績を振り返るとともに、命に替えて台湾を守ることを約束した。

地元出身の医師で、ネットメディア「民報」の創業者でもある陳永興氏は、「彼の忍耐や堅持、あくなき追求は、台湾人を生まれ変わらせ、尊厳と志、理想に満ちた新国家を建設するためのものだった」と述べ、李氏の信仰や生命哲学、武士道精神を忘れてはいけないと念を押した。

(王淑芬/編集:塚越西穂)