<BCリーグ 栃木・茨城>初回1死、ソロ本塁打を放つ川崎(撮影・小海途 良幹)

写真拡大

 やっぱりスターだなと思った。独立リーグ・BC栃木に入団した川崎宗則内野手(39)が、13日のデビュー戦(茨城戦)の初打席で初球をいきなり右翼席へ。「体に任せて、当たる球だったら振ってしまおうと思っていた。それがたまたまホームランだった」。そう話したが、記者には必然に思えた。

 前夜は緊張で眠れず、徹夜で相手先発・大場の動画を見ていたという。「研究の成果が出ました。イメージしてたので。今の時代はいいですね。いろいろな形で投手の研究ができるので。寝ずにやってました」と笑った。

 この試合のMVPに選出され、登場したヒーローインタビュー。栃木のファンへ「今日もたくさんの皆さんが来てくれて、うれしかったです。52番のユニホームも早速たくさん買ってくれて本当にうれしいです。帰りの際にもう1枚くらい買っていってください!お願いします」と笑わせた。

 08年北京五輪の侍戦士が集結した。川崎は三塁で、BC栃木2年目の西岡が一塁、さらに今季から加入した成瀬が先発のマウンド。初回にいきなり2度のゴロを軽快にさばいた。「とにかく(成瀬に)打たせるなと言ってたんですけど、2回も打たせてきて。これっきりにしてほしいと思います。全然、西岡選手のところには打たせなかったでしょ。あれもちょっとおかしいよね。びびってるよね、成瀬君は西岡選手に」とムネリン節でファンを沸かせた。

 ソフトバンク、メジャー、台湾リーグとさまざまな舞台で活躍してきた39歳の新たな挑戦が始まった。「人生一のホームランを栃木で打てたのがうれしい。栃木に家を建てたいなと考えております。たくさんの方々に僕の名前を覚えてもらって、球場に来て応援してほしい。気軽に話したいし、栃木弁も教えてください」と呼びかけた。 

 06年WBCでは西岡と二遊間を組み、世界一に輝いた。日米通算1526安打、279盗塁の実績を誇る。たった一球で、たった3分のインタビューで、栃木のファンの心をがっちりとつかむ姿に、スターのスターたる所以を見た気がした。(記者コラム・岡村 幸治)