テニスの全米オープンの女子シングルスで大坂なおみ選手(22)が2年ぶり2回目の優勝を果たした。大坂は人種差別に抗議するため、犠牲者になった黒人男性や女性の名前を書いた黒いマスクをつけて出場した。1回戦ごとに名前を変え、決勝戦での7人目は2014年にオハイオ州で警官によって射殺された12歳の少年だった。

優勝会見で、「準備していた7枚のマスクをすべて着用できた気分は?」と聞かれ、「その目標をもって臨んだので最高の気分でした」と述べ、マスクを着用したメッセージについては、「あなたが受け取ったメッセージは何だったのでしょうか。その方が重要な問題です。重要なのは、人々が語ることを促すことです」と主張した。

沢松奈生子「自分の意思を貫き、それが彼女を強くした」

スポーツに政治的なメッセージを持ち込むな、という意見もあるが大坂は先月、SNSで「私はアスリートである前に、1人の黒人女性です。警察の手による黒人の虐殺が続くのを見ていると、正直言って、吐き気がします。いつになったら終わるでしょうか」と人種差別問題に言及していた。

元プロテニスプレーヤーの沢松奈生子さんは、こう解説した。

「私たちの時代では政治的な発言はアスリートはするべきではない、といわれていたので、最初はドキッとしましたが、勝ち進む姿を見て、人種差別に抗議する行動が自らに力を与えているということに気づきました。大会にかけるプレッシャーだけでなく、それ以外のプレッシャーがもの凄くかかったと思うんです。わざわざ、自分にプレッシャーをかけてでも、自分の意思をしっかり表明する、そのことが彼女のプレーを物凄く強くしたと思います」

「この強い思い、どう受けとめましたか」。司会の国山ハセンが夏休みのため、代わりのTBSアナウンサーの出水麻衣が聞く。

キャスターの立川志らく「今回の問題は政治以前に、人間の存在の在り方の問題だから、ふだんの政治的メッセージとは違う、素晴らしいことだと思います」