ドコモ口座のアプリ画面

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 地方銀行などに預けられていたお金が、NTTドコモの電子決済サービス「ドコモ口座(こうざ)」を使って不正に引き出されていた問題で、ドコモは9日、ドコモ口座と銀行口座のやりとりを始める新規登録をとめると発表した。

 被害は少なくとも34件、合計で約1千万円に上るという。ドコモ口座を自らは設けていない人の被害も、朝日新聞の取材で判明した。

 今回の不正は、名前や生年月日、銀行口座の番号、4けたの暗証番号が何らかの形で知られ、預金者本人になりすました何者かがドコモ口座を設け、そこへ銀行口座からお金を移す手口だとみられている。

 ドコモ口座のサービス対象は全35行。ドコモの携帯を使っていない人でも、対象銀行に口座を持っていれば、被害に遭う可能性がある。対象銀行の一部は、口座を持つ顧客に対し、預金に不審な動きがないか確認してほしい、と呼びかけている。ドコモは9日午後9時現在、記者会見は開いていない。被害の補償について「銀行と協力して調査を進めた後に協議する」としている。

 預金に被害が確認された銀行は、朝日新聞の取材では35行のうち少なくとも10行。1件あたりの被害額が30万円に上るケースもあった。ドコモ口座を使った引き出しの上限が月あたり30万円のためとみられる。残る25行の預金にも被害が広がるのを防ごうと、ドコモは新規登録は10日から一斉にとめる。

 「被害者に聞き取りをしたところ、ドコモ口座というサービスは使ったことがない、と話している」。被害が確認された複数の地銀の担当者は、そう話す。ドコモ口座を使っていない人を中心に被害が出ているとの見方は、ドコモもまた同様に示す。