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「浮気、不倫OKな人」。ネット掲示板「ガールズちゃんねる」に、そんなスレッドが立っている。

投稿者は「夫が不倫しても別に全然OK。大金を注ぎ込んだり病気にならない限り好きにして下さいって感じです」と綴り、「同じような人いますか?」と呼びかけている。

●多くは不倫NG派、OK派は「身体だけの関係なら」

コメント欄には「逆に不倫OKな理由を教えてほしい」「結婚した意味あるのでしょうか」「女に(お金を)使うくらいなら子どもに何か買ってやってほしいし、私たちを旅行に連れてってほしい」など、不倫NG派が多くを占める。

子ども時代に両親の不倫によって心に傷を負ったという人からは「お子さんいるなら、絶対にバレないようにしてほしい」というコメントも寄せられている。

一方、投稿者に賛同する不倫OK派からは「トラブルをこっちに及ぼさなければ勝手にしてくれと思う」「身体だけの関係ならOK」「変わらない愛とお金を家族に注いでくれて、家族の誰にも察知、気付かれない自信があるならしてもいい」などの声が上がっている。

中には「不倫が本気になって離婚迫られたらどうするの?許してた不倫なのに慰謝料請求するの?」など、離婚や慰謝料について心配する声もあった。

●不倫が「本気」になって離婚を迫られた場合は?

投稿者は夫に本気で好きな人ができ、離婚を迫られた場合は応じるという。その場合は慰謝料請求することを考えているようだ。

そんな投稿者に対して「不倫オッケーって伝えてるんだったら旦那さんが不倫しても慰謝料なんて取れないでしょ」という指摘もある。

夫に「不倫してもOK」と伝えている場合において、夫に離婚を迫られたときは、夫と不倫相手に慰謝料を請求することはできるのだろうか。

大和幸四郎弁護士は「難しい問題だと思います。たしかに不倫を許容していたら、慰謝料請求は難しいと思えるかもしれません」と語る。

ただ、「ただ不倫されただけ、と離婚にまで至ったケースとでは明らかに違います」とし、次のように説明する。

「婚姻は性生活だけではなく、経済生活も含んでいますので、離婚すれば経済的な影響は大きな打撃となります。また、いくら認めていたとはいえ、不倫と離婚を迫られるのとでは精神的な損害も違うと思います。

そのため、実務上は不倫だけの慰謝料は相場的に50万円〜100万円であるのに対して、離婚を伴う場合の慰謝料は100万円〜300万円と高額です。もっとも、不倫を容認していた場合は、そうでない場合よりも慰謝料は少なくなると思います」

●慰謝料請求を確実にするためには?

「不倫してもOK」としながらも離婚はしたくないという場合は、満足できる慰謝料を貰えない可能性も高そうだ。大和弁護士は、次のようにアドバイスする。

「不倫を許す妻としては、慰謝料請求を確実にし、リスクを回避するために、あらかじめ公正証書などで離婚に至った場合の慰謝料額等を定めておいた方がよいと思います。

ただ、せっかく縁があって結婚したのですから、妻は夫に不倫などを許さず、仲良くしてもらいたいと思います」

【取材協力弁護士】
大和 幸四郎(やまと・こうしろう)弁護士
佐賀県弁護士会。2010年4月〜2012年3月、佐賀県弁護士会・元消費者問題対策委員会委員長。元佐賀大学客員教授。借金問題、相続・刑事・男女問題など実績多数。
事務所名:武雄法律事務所
事務所URL:http://www.takeohouritu.jp/