2015年に現役引退後、アスリートの腸内を研究する会社「AuB」を立ち上げたサッカー元日本代表の鈴木啓太さん。大学や専門機関などと腸内細菌の解析事業を行い、2日に行った会見では「元オリンピック選手の腸内から新種のビフィズス菌を発見した」と発表。はたして、Aubが発見したという新種のビフィズス菌はどのようなものなのか。

【映像】AuBが発見した“新種のビフィズス菌”「AuB-001」

 発見した新種のビフィズス菌について、AuB研究統括責任者である冨士川凛太郎さんは「ソルビトールという糖を資化(栄養にすることができる)機能がある」とコメント。発表した新種のビフィズス菌は、ある環境下で通常のビフィズス菌の11倍ほどの増殖を見せ、大腸の中で酢酸を作ることができたという。

 一般的に酢酸を直接飲むと小腸で吸収され、大腸まで届かないが、ビフィズス菌が大腸の中で酢酸を作ると感染症を予防したり、免疫機能が過剰に働くことを抑えたりできる。今回の実験の結果、冨士川さんは「一般的な菌と比べて酸性にも強く、腸まで届きやすいことがわかった」と述べた。

 アスリートの腸内にある便はさまざまな可能性を秘めた“茶色いダイヤ”だ。実験に当たり700人以上のアスリートの便を採取したといい、AuBが発見した菌は、食品やサプリメント、健康食品、プロバイオティクス・整腸用組成物、医薬部外品など、さまざまなものに利用できる可能性があるとしている。

 腸内で有害な菌の繁殖を抑え、腸の動きをよくする働きがあるといわれるビフィズス菌。代表の鈴木さんは現役時代、腸内のコンディションがパフォーマンスに大きく影響することを実感。腸内環境を意識したコンディション作りをしていたという。

「アスリートというのは、これまでさまざまな人に応援してもらって楽しんでもらって、感動してもらって、エンターテイメントにフォーカスがあたってきたと思う。これからはデータなど、アスリートが持っているものをどのようにして社会に還元していくか、エンターテイメントだけではなく、ヘルスデータから何か貢献できることが、たくさんあるのではないかと考えています」

 今回発見したビフィズス菌について、AuBは国際特許を出願。こうした研究をアスリートのパフォーマンス向上だけでなく、一般の人々の健康維持にも活かしていきたいとした。
(ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)