立憲民主党と国民民主党が合流に向けての調整を進める中、合流新党に参加しないことを表明している国民民主党の玉木雄一郎代表が、ウルトラCの大逆転劇を狙っている。

「8月19日に、玉木代表と行動をともにするとみられる山尾志桜里衆院議員が、れいわ新選組の山本太郎代表と会食したのです。この会合には、先の都知事選で山本氏を熱烈支援して立民を離党した元総合格闘家の須藤元気参院議員や、コロナ緊急事態宣言中のセクキャバ通いで批判を浴びて立民を離党した元総務官僚の高井崇志衆院議員も出席。会合の狙いはズバリ、合流新党とは別路線を狙う“玉木新党”に、山本氏が合流可能かどうかの模索でした」(政治部記者)

 この会食、玉木代表も参加予定だったが、党務で出席できず、代わりに玉木氏の右腕のような動きをし始めている山尾氏が参加したというのだ。

 玉木氏側近が言う。
「代表(玉木氏)は、表向きは合流新党との政策の違いなどを理由にしているが、本音は出戻り旧民主党議員が大半の“枝野新党”では支持率が高まらないだろうという読みがある。それならば、発信力の高い山尾氏や須藤氏らと行動をともにした方がいいという直感的な判断があるようです」

 ここに一部で熱烈な“信者”を持ち、国政、都政で大暴れの山本氏とタッグを組むことができれば、合流新党より、はるかに有権者にインパクトを与えることができると踏んでいるのだ。玉木氏側近が続ける。

「消費税を減税したいという思いも同じ山本氏となら妥協点も見いだしやすい。とはいえ、代表(玉木氏)は別の選択肢も模索中だ。山本氏と組むのがいいのか、それとも維新か、はたまた自民党か…。さまざまなシミュレーションをしている最中ですよ。同時に、大物新人のスカウトにも躍起です。今は言えないことが多いが、9月には、その枠組みがハッキリしてくると思う」

 安倍首相の体調不良などで政局が混乱。早期解散も囁かれる中、玉木氏が台風の目となれるのか――ここが正念場だ。