これはさすがに過保護がすぎる? “令和の怪物”こと千葉ロッテの佐々木朗希(18)についてである。

 あまり知られていないが、佐々木は一軍に帯同している。しかし、デビュー登板の情報は全く入ってこない。二軍戦でも同様だ。

「試合前のチーム全体練習を消化したら、そのままいなくなってしまいます。将来は侍ジャパンのエースとなって、メジャーリーグにはばたいていけるような大投手に育てたいとするチーム方針は変わっていないのですが…」(球界関係者)

 その将来の大エースの練習メニューは、全体練習のみ。試合前だから、体を温めるアップ運動程度で、プロ野球選手としては物足りないように映る。ブルペン投球はやっているのかもしれないが、先の関係者によれば、「聞いたことがない」という。

 キャッチボールはやるが、距離は短い。とはいえ、「特別扱い」を感じさせるのは、投げる相手が吉井理人一軍投手コーチ(55)であることだ。

 吉井コーチは佐々木の投げた球を捕ってウンウンとうなずいているが、全力投球ではない。こんな調子では、「最速163キロの豪腕も錆び付いてしまいそう」とスポーツ紙記者は言う。

「ドラフト指名前からロッテは大切に育てると言っていたので、ルーキーイヤーでの一軍登板はなくて当然でしょう。大方の予想では、ビシビシと鍛え上げると思われていましたが」(同)

 当初、佐々木の教育係は小野晋吾二軍投手コーチが務めると思われていた。だが、実際は「吉井コーチの目の届く場所に」というのが、一軍帯同の理由の一つだ。

「吉井コーチには日本ハム時代に、現エンゼルスの“二刀流”、大谷翔平を育てた実績と自負もあります。開幕前の5月26日、シート打撃に登板した後、佐々木が右肘の違和感を訴えたようなんです。それが原因かもしれません」(同)

 正反対の情報もある。シート打撃後、佐々木本人は投げたがっていたという。

「ロッテ首脳陣が慎重を期していると見るべき」(前出・関係者)

 もっとも、佐々木自身も「このままではヤバイ」と思ったのか、最近では本拠地・ZOZOマリンスタジアムで試合が行われる日は、幕張周辺の海岸を自主的にランニングしているという。

「厳しい練習を課すと疲れが溜まり、なかなか抜けない体質のようです。疲労から故障につながるケースは多く、吉井コーチたちが過保護になるのも分かる気がします」(ベテラン記者)

 故障させてしまった場合、日本中から猛批判を受けるのは必至だ。ロッテはそれを恐れているようだ。

 ペナントレースは順調だが、「怪物育成」は行き詰まっているようだ。