堅実女子の皆さんが小さい頃、家庭で性教育はありましたか?おそらくほとんどの方が実施されておらず、性の知識は友達経由などでぼんやりと得た人が多いのではないでしょうか。しかし性の正しい知識がないことによって、若い世代の性感染症や望まない妊娠が後を絶たない現実があります。ちなみに現状の10代中絶件数は年間約1万3000件(※)です。
※平成30年度 厚生労働省「衛生行政報告例の概要」より

必要性は感じる人も含め、性教育を実施していない家庭は8割に

日本は諸外国と比較すると性教育に対する意識が低く、性教育後進国ともいわれています。学校でも長らく性に関する直接的な内容をともなう性教育は実施されていませんでしたが、2019年に東京都教育委員会が「性教育の手引」を14年ぶりに改訂。性感染症や性同一性障害等に関しては対応するようになりましたが、それでも性交を含む詳しい妊娠の過程については詳しく掘り下げられていません。そうなるとやはり、子どもに正しい性の知識を知ってもらいたいのであれば、親にその役割が求められるのではないでしょうか?

では実際、性教育を実施している家庭はどのくらいの割合となっているのでしょうか?株式会社ネクストビートが実施した調査によると、以下のような結果となっています。

子どもの年齢が何歳かにもよりますが、性教育実施率はわずか2割以下に!

「実施している」と回答した人はわずかに17.1%。もっとも多いのは「実施していない」(40.8%)で、「必要性は感じているが実施していない」(38.2%)をわずかに上回る結果となっています。必要性すら感じていない人は、まだまだ多いのです。

難しいのは伝えることができる自信と、そのタイミング

性教育について「必要性は感じているが実施していない」および「実施していない」人の合計は79.0%。実に8割の人が性教育を実施していない現実があります。
その理由として一番多かったのは、「どう教えていいかがわからない」だそう。やはり性行為に関する直接的なことは、子どもにどう伝えていいのか戸惑う人が多いようです。ほか寄せられた具体的な意見をいくつかご紹介します。

「上手く伝えられる自信がない」(大阪府/子どもの年齢:7歳、8歳)
「何歳でどのぐらいの話をするのが妥当なのか判断できない。年下の兄弟もいるので年相応の話をなかなかできない」(東京都/子どもの年齢:5歳, 8歳, 10歳以上)
「どのように伝えるか、またタイミングをどう作るかで悩んでます。水着で隠すところは大切だから、他人に見せたり触らせたりしない、ということは伝えています」(神奈川県/子どもの年齢:4歳)

伝える内容だけではなく、迷う人が多かったのが「伝える年齢とタイミング」。確かに早すぎても理解できないし、遅すぎたら意味がなくなってしまう。かといって思春期に突入してしまうと、親の言うことも聞いてくれなくなる可能性もありそうです。
一方で性教育を実施している数少ない人は、なぜ踏み切ることができたのでしょうか?こちらの具体的意見もご紹介します。

「性被害に遭わないためや、自分や相手を大切にして欲しいから」(東京都/子どもの年齢:1歳、10歳以上)
「無知は危険。(中略)テレビや映画でそういう場面があったときに会話をするとか、日常のできることでやっている」(東京都/子どもの年齢:10歳以上)
「幼稚園に通い女の子、男の子と生活するようになり、男性と女性の違いや母親の妊娠や生理など疑問に持つことが増えてきたため。」(大阪府/子どもの年齢:1歳、5歳)

子どもの頃、「赤ちゃんはどうやってできるの?」と親に聞いた経験は誰でも1度くらいはあるもの。さらにテレビドラマでラブシーンがあったり、ちょっとした性の話題が出て気まずくなることもあるでしょう。もしかしたらその時こそ、最初の性教育のベストタイミングかもしれません。この先タイミングを探っている人は、ぜひこういった経験者の意見を参考にしてみてはいかがでしょうか?

「子どもといるときにテレビで性の話題が出るときまずくなる」という時こそベストタイミング?

【調査概要】
調査主体:株式会社ネクストビート
調査対象:子育て情報メディア「KIDSNA」のサイト来訪者・SNS閲覧者
調査期間:2020年8月7日〜2020年8月14日
調査方法:インターネット調査
有効回答数:76名