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 夏の北海道シリーズも残り2週。今週はGIIIキーンランドC(札幌・芝1200m)が8月30日に行なわれる。

 スタートの善し悪しや流れひとつで着順が変わるスプリント戦。加えて、夏の上がり馬や、秋の大一番に向けてここから始動する馬などが顔をそろえる一戦とあって、予想するうえでは難解なレースとなる。事実、過去10年で1番人気は3勝、2着4回、3着1回、着外2回と、比較的安定した結果を残しているものの、伏兵馬の台頭も多く見られ、しばしば波乱が起こっている。

 たとえば、2015年には1番人気のティーハーフが3着を確保しながらも、8番人気のウキヨノカゼが勝利し、2着にも9番人気のトーホウアマポーラが突っ込んできて、3連単の配当は37万520円という高額となった。

 また、2017年も12番人気のエポワスが金星を挙げ、2着に2番人気のソルヴェイグ、3着に5番人気のナックビーナスが入って、3連単は11万4130円という好配当をつけた。

 こうした状況から、穴狙いに徹してみるのも悪くないだろう。ということで、過去10年の結果を参考にして、今年のレースで激走を果たしそうな伏兵馬を探し出してみたい。

 まず、過去10年のレースで馬券圏内(3着以内)に入った馬を調べてみると、どの馬もオープン特別以上の勝利経験があるか、重賞での連対実績があることがわかった。つまり、これらの条件を満たしていることが、馬券候補の"必須条件"と言える。

 そこで、その条件に当てはまらない馬を外すと、残りは11頭となる。イベリス(牝4歳)、エイティーンガール(牝4歳)、カッパツハッチ(牝5歳)、ショウナンアンセム(牡7歳)、ダイアトニック(牡5歳)、ダイメイフジ(牡6歳)、ディメンシオン(牝6歳)、フィアーノロマーノ(牡6歳)、メイショウショウブ(牝4歳)、ヤマカツマーメイド(牝3歳)、ライトオンキュー(牡5歳)だ。

 ここから、さらに絞り込んでいきたい。再度、馬券に絡んだ過去30頭を見てみると、先に触れた"必須条件"のうち、オープン特別以上の勝利経験がない馬、要するに重賞での連対実績しかない馬は、2010年に8番人気で3着となったベストロケーションと、2012年に4番人気で3着となったテイエムオオタカの2頭だけだった。そして、その2頭はいずれもGI出走歴があることがわかった。

 そうなると、重賞での連対実績しかなく、これまでにGIに出走したことがない馬は消える。エイティーンガール、カッパツハッチ、ディメンシオン(※同馬はGIの出馬表に名を連ねたが、直前に出走取消)である。

 さて、残りは8頭。穴狙いという観点から、人気が予想されるダイアトニック、フィアーノロマーノ、ライトオンキューは外してもいいだろう。

 残った5頭はそれぞれ魅力的な存在だが、このレースは人気の有無にかかわらず、とにかく牝馬が強い。過去10年で3着以内に入った30頭のうち、牝馬が17頭と牡馬(11頭。残り2頭はセン馬)を圧倒しているのだ。

 となると、牝馬であることが大きなプラスポイントとなる。ここでショウナンアンセム、ダイメイフジが消える。最終的に残った穴馬候補は、イベリス、メイショウショウブ、ヤマカツマーメイドの3頭となる。


キーンランドCでの一発が期待されるイベリス

 イベリスは3歳時の昨春、GIIIアーリントンC(阪神・芝1600m)を制覇。その後はやや苦戦を強いられているものの、前走では今回と同じ舞台のオープン特別・UHB賞(8月16日/札幌・芝1200m)で3着と健闘し、上り調子にある。

 メイショウショウブは、2歳時のGIIデイリー杯2歳S(京都・芝1600m)、3歳時のGIIニュージーランドトロフィー(中山・芝1600m)と重賞で2度、2着と好走している。同馬もそれ以降は不本意な結果が続いているが、イベリス同様、前走のUHB賞では勝ち馬からコンマ5秒差の6着と善戦。位置取りや展開次第では大駆けがあってもおかしくない。

 ヤマカツマーメイドは、今春のGIIフィリーズレビュー(3月15日/阪神・芝1400m)で2着になった実績がある。GI桜花賞(4月12日/阪神・芝1600m)では惨敗を喫しているものの、2歳時に挑んだGI阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)では5着と奮闘している。秘めた能力は高いため、51kgの軽量を生かして上位に食い込む可能性は大いにある。 秋のGIシリーズの幕開けを告げるGIスプリンターズS(10月4日/中山・芝1200m)に向けて、粒ぞろいのメンバーが集った注目の一戦。穴馬候補として残った3頭の一発に期待したい。