みなさんはスーパーで焼き鮭にする鮭を買うとき、どんな基準で選んでいるだろうか。

スモークサーモンなどを製造・販売する王子サーモン(本社・北海道苫小牧市)の公式ツイッターが2020年8月13日、おいしい鮭の切り身を見分ける方法をツイートし、注目を集めている。

その方法とは、切り身のある部分に注目すること。

それが「ここ」だ。


「ここ」は鮭の「大トロ」だそう(画像は王子サーモン【公式】(@Oji_Salmon)から)

ツイートでは、「ここ!!」と青い矢印が指す先について、

「ここが...鮭の大トロです...スーパーでこの白い筋を見つけたら、すぐに買うのです...鮭の大トロなんです...」

と説明されている。白い筋は、「大トロ」に相当する部位らしい。この豆知識には、

「大変勉強になりました」
「やけにここ美味いなぁって思ってたらそういうことだったのか...!!」
「たしかに毎回ここ上手いなって思いながら食べてたけど、そういう事だったのかァ」

といった反応が寄せられている。

白い筋とは、鮭の身に複数入っている縦に伸びる筋のことだろうか。

もう少し詳しい話を聞きたい――。Jタウンネット編集部は王子サーモンに取材してみた。

鮭のおいしさを大図解

17日、同社の広報担当者は取材に対し、「縦筋ではなく、身と皮の間にある横長の筋のことです」と答えた。


ここのこと(画像は「鮭の王子さま」から)

こちらは、王子サーモンが運営するオウンドメディア「鮭の王子さま」に掲載されている「大トロ」の部位を拡大した写真。

この白い筋が「鮭の脂の塊」らしい。鮭のどの部位に当たるのだろう。担当者は、

「(白い筋の部分は)鮭の内臓に近い、お腹の部分なんです。鮭の中でも一番脂が乗っています」

と説明する。マグロでいう大トロに相当するそうだ。一般的な名称は「ハラス」だという。


鮭の半身を図解(画像は「鮭の王子さま」から)

緑色で囲まれた部分にハラスがある。そして鮭を切り身にするときは、一般的に、背から腹へカットされるとのことで...。


一般的なカット方法(画像は「鮭の王子さま」から)

つまり頭側に近い切り身にはハラスがあって、脂がのっている。尾側に向かうにつれてサッパリとした味わいになるのだそうだ。

頭側の切り身は先がキュッと細くなった「弓型」、尾側の切り身は弧を描くような「半月型」をしているのも特徴だ。

担当者は

「頭側の切り身は弓型で、脂が乗っているためグリルする食べ方が一番おいしいですね。また脂があまり好きではない人には、煮つけをオススメします」

と話す。


左が「弓型」の頭側、右が「半月型」の尾側(写真は「鮭の王子様」から)

身と皮の間に白い筋があれば、脂の乗りがいいハラスがある証拠。ただし小売店によっては、あえてこの部分を切り取って「ハラス」として売っている場合もあるという。

「もちろん鮭自体には、必ずハラスがあります。ただスーパーなどでは最初から切り取られているケースも多いですね」

とのこと。おいしい焼き鮭を楽しみたい方は、弓型の切り身を探して、白い筋のがあるかどうかに注目してみてはいかがだろう。

ちなみに頭側に比べて脂が少ない尾側は冷めてもギトギトせず、おにぎりの具には最適。また、小骨も少ないのでフレークにもしやすいそうだ。

温かいまま食べる場合でも、「フライや漬けにする場合はおいしいですよ」とのことだ。