Web広告を利用する上では、Web広告の基本的な仕組みや、広告の種類、およびその効果に関する基礎知識を理解することが重要です。

本稿では、Web広告について理解しておきたい基礎知識をまとめました。Web広告の理解を深めたい方は、ぜひご一読ください。

Web広告の仕組みについて解説します

Web広告の仕組みを理解するための4つのキーワード

まず、Web広告において重要な4つのキーワードについて説明します。

Cookie(クッキー)

ターゲティング

オークション

広告出稿の自動化

それぞれがどういったものであるか、ご存知でしょうか?

○情報を保存する基本の仕組み「Cookie」

Cookieとは、Webサイトにアクセスしてきたユーザーを識別する機能のことです。

ユーザーの識別情報は、Webブラウザのファイルに格納され、再び同じWebサイトにアクセスしたとき、Webブラウザより送信されます。これにより、Webサイト側は、WebブラウザからCookieを受け取り、格納されたユーザー識別情報を基にしたアクションを実施できます。

一度ログインしたサイトに数日後に再度訪れた際、すでにログイン状態になっている――といった経験はありますか? そうした場合には、Cookieが利用されていると考えてよいでしょう。

○効果的な広告を表示する「ターゲティング」

ターゲティングとは、広告主が特定のターゲットに広告を表示することのできる仕組みです。

ターゲティングの考え方自体は、テレビのようなマス広告においても存在しておりますが、Web広告ほど細やかなターゲティングは行えません。Web広告において、マス広告よりも高度なターゲティングを実現するために役立っているのが、先ほど紹介したCookieの追跡(トラッキング)機能です。

Cookieには、ユーザーの識別機能に加えて、ユーザーのWebサイト閲覧状況の追跡、解析といった機能もあります。こうした機能の活用により、ユーザーの属性や行動特性を細かく知ることができ、より正確なターゲティングの実現に貢献しています。

○広告表示場所を入札で獲得する「オークション」

Web広告におけるオークションとは、Googleが検索連動型広告に導入した画期的な広告表示の仕組みのことです。これにより、広告主は、広告表示場所を「入札」で獲得することができます。

以前、Web広告においては、広告枠を一定の値段で買い取る「純広告」が主でしたが、このオークション機能が登場してからは、徐々にそのシェアを広げていきました。

ただし、オークションといっても、単純に高い入札価格を提示した人がその枠を勝ち取るわけではないため、注意しましょう。広告枠の提供元は、入札する人に対して、入札価格×品質スコアによる「広告レベル」を決定することができます。

ちなみに、品質スコアは以下3つの指標を基に算出されます。

推定クリック率

広告の関連性

ランディングページの利便性

入札者のうち、広告枠を獲得できるは「広告レベルがもっとも高い人」となります。単純に、入札価格を上げればいいというわけではありません。

費用対効果を高められるオークション機能は、Web広告を活用する上では欠かせない仕組みです。

○効率的な運用を実現する「広告出稿の自動化」

Web広告においては、出稿の自動化が進んでいます。

従来は、リスティング広告のキーワード選定やさまざまな入札設定は、広告の運用担当者が対応していました。しかし今では、コンピュータが自動で広告のキーワード選定や入札設定まで行います。そのため、広告を出す人は専門知識を持たなくてもある程度効果を出せるようになりました。

もちろん、「広告出稿を細かく制御したい」「広告運用に柔軟性を持たせたい」など、広告を自動化せずに手動で対応した方がいいケースもあります。

Web広告の種類別・広告表示の仕組みと効果

次に、Web広告の種類、およびそれらの仕組みについて説明します。

Web広告の種類を理解しましょう

○ユーザーがクリックして課金「ディスプレイ広告」

ディスプレイ広告は、Webメディアやアプリにおいて、コンテンツとは別枠となる「広告枠」に広告を表示する仕組みです。

広告枠に広告を表示する主な仕組みに、純広告、アドネットワーク、DSP(Demand Side Platform)の3パターンがあります。

純広告は、広告枠を一定期間買い取って広告を出す方式です。かなりの費用がかかるものの、確実に広告を一定期間表示できます。

アドネットワークは、多くのWebサイトやブログが集まって作られている広告ネットワークです。好きなカテゴリを選んで広告を出すと、ピンポイントでそのカテゴリに合致した広告枠に表示できます。

DSPも、アドネットワークと同じ広告ネットワークから広告を出す仕組みです。ただし、アドネットワークは広告主の希望するターゲット層が多く集まるWebサイトに出稿するのに対し、DSPはユーザーの行動履歴をトラッキングし、ターゲット層のユーザーに対して広告を配信することができます。

○SNSの投稿形式で表示「SNS広告」

ネイティブ広告の一種であるSNS広告。Twitter、Facebook、Instagramで見たことがある人がほとんどかと思います。

SNS広告では、通常の投稿と同じ形式でプロモーション用の投稿を行うことができます。ユーザーの行動履歴を基に、興味関心や年齢層などを細かく指定したターゲティングが可能な仕組みを持っている点が特徴です。

○検索エンジンと連動「リスティング広告」

リスティング広告は、検索エンジンと連動して、検索キーワードとユーザーの行動履歴といった情報を基に、検索結果と同じフォーマットの広告を表示する手法です。

リスティング広告では、属性やエリアといったきめ細かな広告配信指定が行えます。そのため、広告料金を安く抑えられることが特徴です。また、検索キーワードに合わせた広告設定を行えるため、顕在層への働きかけがしやすく、コンバージョン率を上げやすい点が特徴です。

○YouTube、Webサイトなどで表示「動画広告」

動画広告は、動画を使った広告全般を指します。

動画自体がタイアップ広告として作成される場合もあれば、バナー広告のように、Webメディアやアプリの広告枠にディスプレイ広告として作成される場合もあります。

動画広告には、「豊富な情報をユーザーに提示できる」「クリエイティブによって広告効果が大きく左右される」といった特徴があります。掲載箇所としてはYouTubeが有名ですが、アドネットワークを経由して一般サイトに掲出することもできます。

○掲載サイトに溶け込む「ネイティブ広告」

掲載するWebサイトに溶け込む形で表示する広告全般を、ネイティブ広告と言います。

ネイティブ広告に分類される広告形式の中には、インフィード広告や記事広告(タイアップ広告)などがあります。

Web広告が増加するにつれ、ユーザーは自然と広告と非広告(コンテンツ)を無意識の内に見分けるようになってきています。ネイティブ広告は、そういった流れの中で、よりユーザーの意識を引くために生まれたものです。

インフィード広告とは、Webメディアやアプリ内において、コンテンツとコンテンツの間に表示される広告のことです。先述した「SNS広告」もネイティブ広告のひとつとなります。また、広告記事は、記事一覧の中に自然な形で表示されていたり、ユーザーが読んでいる記事の「関連記事」として表示されていたりします。

○Webメディア・ブログで商品を訴求する「アフィリエイト」

アフィリエイトは、広告を表示するWebメディア・ブログにおいて、特定の成果(コンバージョンやインプレッション)を出した場合に報酬を支払う形式の広告です。

アフィリエイトの運用を実現するために必要なシステムは、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)と呼ばれます。

Web広告の仕組みを理解して効果的な広告配信を

以上、Web広告に関する基本的な知識について紹介しました。

Web広告の仕組みを知らなくても、Web広告の運用は可能です。ただ、どういう仕組みで広告が表示され、どのようなタイミングで課金されるのか? といった基本的な仕組みは把握しておくに越したことはありません。

Web広告の仕組みと種類を知ることによって、目的に応じた広告手段を判断できるようになることでしょう。

Web広告の仕組みを理解し、効率的な広告運用を目指しましょう