カザフスタンにあるロシアのバイコヌール宇宙基地で打ち上げられる宇宙船「ソユーズMS-16」(2020年4月9日撮影)。(c)AFP PHOTO / Russian Space Agency Roscosmos / Andrey SHELEPIN

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【AFP=時事】ロシア国営の宇宙開発企業ロスコスモス(Roscosmos)の社長は7日、ロシアが金星へと戻り、表土の標本を持ち帰ることに意欲を示した。またイーロン・マスク(Elon Musk)氏が創設した米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)のロケットを超える宇宙船を製造したいとも述べた。

 米国では、有人宇宙船がほぼ10年ぶりに国際宇宙ステーション(ISS)への飛行と地球への帰還に成功。宇宙船は先週、メキシコ湾(Gulf of Mexico)に着水した。

 一部が再利用可能なロケット「ファルコン9(Falcon 9)」を使用するこのミッションは、米航空宇宙局(NASA)とスペースXとが共同で実施した。

 そうした中、ロスコスモスのドミトリー・ロゴジン(Dmitry Rogozin)社長は国営通信社RIAノーボスチ(RIA Novosti)とのインタビューで、「われわれはソユーズ2(Soyuz-2)に代わるメタンエンジンのロケットを開発中だ」と説明。

「もちろん、米国の同僚たちがやっていることも見ている」「だがわれわれの技術者たちは、スペースXの同僚たちがやっていることを繰り返すのではなく、それを超えるべく、近道を進もうとしている」と話した。

 ただ同社長はスペースXの宇宙船の着陸が「どちらかと言えば粗削り」だったとして感銘を受けてはいないとし、「地上に着陸するよう設計されていない。だから米国の同僚たちは45年前のように着水という方法を選んだ」と指摘した。

 ロゴジン社長はまた、ロシアが再び金星へ戻ることを望んでおり、「金星は常に『ロシアの惑星』だった」と発言。旧ソ連は、金星の地表に探査機を送り込んだ唯一の国だった。

 同社長は「金星は火星よりも興味深い」とし、金星を研究することは、科学者が地球の気候変動にどう対処すべきかを理解する助けになり得ると指摘。「金星で起きていることを研究しなければ、地球が同じシナリオをたどるのを防ぐ方法は見つからないだろう」と話した。

 金星は大気がほぼ完全に二酸化炭素で占められており、太陽系の中で最も高温の惑星であると考えられている。

 同社長は、米国と共同であれ単独であれ、ロシアが金星の地表の物質を持ち帰りたいとし、「(金星の地表サンプルは)まさに突破口になる」「やり方はわかっている」と語った。

 同社長によると、ロシアの科学者たちは現在、旧ソ連時代の関連文書を調査しているという。

【翻訳編集】AFPBB News

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