人選もテーマそのものもヤラセ疑惑があるそうだが、筆者は毎回見ているフアンではないので、単純に面白かった今回。1つはアメリカ人の青年が、日本の線香花火に憧れ、自分で炭まで作って線香花火を作り、その出来具合が不満足で、日本までやってきた顛末。

線香花火はいきなり火薬が燃焼して光り輝く花火とは違い、4段階がある。点火して後、松葉のようにチカチカと美しい花が咲く。続いて柳のように飄々と葉っぱが垂れる。最後は真ん丸な火の玉が出来てポトンと落ちる。それぞれに『牡丹』などと名前がついている。青年が作った花火には『牡丹』が咲かず。温度が違うらしい。

日本での線香花火のシェアトップ職人が自信に満ちて解説する。

もう1つは82歳の女性そうめん造り職人の驚異的な技の紹介である。外国女性がネットで見て自分も麺を作ってみたが細くならない。82歳のおばあさんは肌もつやつや、直径0.2ミリの極細麺を、全部手でこねて、延ばして、干して、全行程を手造りする。コシを出すための秘伝、たった数分で延ばして天日に干す工程。こういう達人が日本全国にいる間の日本はまだまだ生き残れると思う。

何でもかんでも機械生産、何でもかんでもSNS、何でもかんでもAI、の時代にこういう伝統の技術者が、ひっそりと日本のあちこちで技を守ってくれている。それをテレビが記録する。ヤラセ疑惑が取り沙汰されても技には全く嘘がない。当番組の存在意義はある。(2020年8月3日20時〜)

(黄蘭)