高校野球を題材にした記録映画2作品が劇場公開 (C)朝日新聞社、(C)2019 Cineric Creative/NHK/NHK Enterprises

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 新型コロナウィルスの影響を受け、中止が決定した今年の「夏の甲子園」。100年以上続く歴史の中で史上3度目、戦後としては初となる高校野球界にとっても異例の事態となったが、「今年は映画館で甲子園を。」をテーマに、高校野球を題材にした記録映画「第50回全国高校野球選手権大会 青春」「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」の劇場公開が決定した。

 1968年9月に劇場公開され「幻の傑作」と語り継がれる「第50回全国高校野球選手権大会 青春」は、“日本で一番美しいもの”を追い求めた巨匠・市川崑監督が、第50回記念大会を圧倒的なスケールで映画化。時代が変わっても守り続けるべき高校野球の「伝統」を再発見できる作品だ。

 そして、移りゆく時代と共に変えるべき高校野球の「革新」を映し出す、新作ドキュメント「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」(20)は、ニューヨークを拠点に活躍する山崎エマ監督と制作陣の「高校野球という日本独自の文化を海外に紹介したい」という願いから日米の国際共同制作作品として誕生。海外に先駆け放送され大きな反響を呼んだNHKのドキュメンタリー「ノーナレ 遥かなる甲子園」(18)、「HOME 我が愛しの甲子園」(19)で描ききることができなかった部分まで被写体を掘り下げた長編作品。米・撮影クルーとともに100回記念大会へ挑む激戦区・神奈川県の横浜隼人高校と、大谷翔平や菊池雄星を輩出した岩手県・花巻東高校の球児とその指導者へ1年間に渡る長期取材を敢行。日本人メジャーリーガーたちの“原点”を描いた作品として、また高校野球を“日本社会の縮図”と位置づけ変わりゆく時代の空気をも切り取る山崎監督ならではの視点とその手腕に、野球大国であるアメリカ全土で高い関心と大きな話題を集めた。

 「第50回全国高校野球選手権大会 青春」は、8月14日から、「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」は8月21日から丸の内TOEI、アップリンク渋谷ほか全国順次公開。

▼「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」山崎エマ監督コメント

「高校野球という日本独特の文化を、世界の人たちに知ってもらいたい」という思いで始動したこのプロジェクト。ニューヨークの映画祭や全米放送後に、甲子園のことを初めて知ったアメリカ人たちが「KOSHIEN」に興奮し語り合う様子に感銘を受けました。そんな本作が、日本の皆様にもお届けできる機会を頂き、感無量です。100年以上に渡って培った伝統と、時代に伴う変化が用いられる高校野球の現場には、次世代を育てる責任と向き合う指導者たちと、青春の全てを捧げる球児たちの姿がありました。夏の甲子園100回大会の年に撮影した本作に出演した当時の1年生は、今年の3年生で、辛い思いを秘めて最後の夏を過ごしていると思います。2020年、パンデミックの影響で春と夏の甲子園が中止される特別な年に、巨匠市川崑監督が夏の甲子園50回大会を捉えた名作「青春」と共に、また高校野球が本来の姿を取り戻すまでの「繋ぎ」の一つとして、そして今一度この日本の風物詩を見つめ考える機会として、本作が役に立てばと願っています。全国の球児や関係者の方々にとっても、少しでも前に進むパワーの源にして頂ければ幸いです。