南米ガイアナの人民進歩党(PPP)のイルファーン・アリ氏(右)。ガイアナ・レオノーラで(2020年3月2日撮影)。(c)Luis ACOSTA / AFP

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【AFP=時事】3月の総選挙で不正があったとして票の再集計と法廷闘争が続いていた南米ガイアナで2日、選挙管理委員会が野党・人民進歩党(PPP)の勝利を発表し、同党候補のイルファーン・アリ(Irfaan Ali)元住宅相(40)が大統領に就任した。ガイアナは南米の最貧国の一つだが、大規模油田が見つかって産油国に転じたばかり。

 3月2日に実施された総選挙をめぐっては、現職として再選を目指したデービッド・グレンジャー(David Granger)前大統領(74)の国民統一連携党(APNU)を中心とする与党連合APNU+AFCに有利になるよう、集計の不正が最大選挙区で行われた疑いが浮上。海外の選挙監視団の指摘を受け、票の再集計が行われたが、与党側が異議を唱え、5か月間にわたり裁判が続いていた。

 退任が決まったグレンジャー氏は、「(選管)発表を合法的な結果として尊重する」と述べた一方、不正選挙などの違反行為の主張については高裁に上訴する意向を示した。

 一方、アリ氏は国内の結束を呼び掛けた。

 ブラジル、ベネズエラ、スリナムと国境を接する旧英植民地のガイアナでは、インドから渡来した契約労働者の子孫はPPPを支持し、アフリカから連れてこられた奴隷の子孫はAPNU+AFCを支持しており、人口約75万人の国民は民族に基づきほぼ均等に分裂している。

 ガイアナ沖合では2016年に巨大油田が発見され、昨年12月には米エクソンモービル(ExxonMobil)が生産を開始した。現在1日あたり5万2000バレルの生産量は、2025年には75万バレルに増えると見込まれている。3月の選挙は、来る石油ブームの主導者が決まる選挙でもあったため、特に注視されていた。

【翻訳編集】AFPBB News

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