指揮官の構想から外れてチャンスを得られなかった武藤に地元紙は厳しい評価を下している。 (C) Getty Images

写真拡大

 苦しいシーズンを送ったサムライ戦士の動向が注目を集めている。ニューカッスル・ユナイテッドの武藤嘉紀だ。

 プレミア挑戦2年目の今シーズンは文字通りの苦境だった。前半戦で「チャンスが訪れるのを望むことのみ」とスティーブ・ブルース監督から三行半を突き付けられ、後半戦も全くと言って良いほどにチャンスを与えられず……。結局、8月に行なわれたリーグカップ(レスター戦)での1ゴールしか決められなかった。

 昨夏に攻撃陣のテコ入れを敢行したチーム事情はあったにせよ、大いに苦しんだ武藤には、地元メディアもシビアな評価を下している。現地時間8月2日に番記者によるシーズン総評を掲載した地元紙『Shields Gazette』は、28歳の日本代表を今夏の放出候補としてリストアップした。
 
 リアム・ケネディ記者は、同じく不振に喘いだクリスティアン・アツ、ディアンドレ・イェドリンらとともに武藤の名前を挙げ、「通常に比べて退団選手は少ないだろうが、彼らはみんな出ていくだろう」と明言。さらにジョーダン・クローニン記者は次のように語っている。

「おそらくローン契約のダニー・ローズとナビル・ベンタレブとは契約を更新する。だが、アツとムトウはもはやスティーブ・ブルース監督の来シーズン計画に入っていない」

 ニューカッスルとは2022年6月までの契約を締結している武藤だが、現状のままチームに留まるのは、何より本人にとって得策ではないだろう。それだけに今夏の移籍市場における動向には大いに注目したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部