【ベルリン=桑野白馬】「この政策で、ドイツのダンスが復活するように願っている」―。ドイツ政府は新型コロナウイルスの感染拡大で深刻な影響を受けたダンサーの生活と活躍の場を守るため、2000万ユーロ(約25億円)規模を支援します。

 グリュッタース文化相は7月30日、ダンサーのキャリアの絶頂期が短いことに言及。劇場などの閉鎖で「限られた期間」を失っているとして「ダンサーを適切に支援することが重要だ。できるだけ早く、彼らが収入を得られるよう働いていく」と述べました。

 今回の措置は、6月に政府が経済の立て直しを狙い実施を決定した大規模な経済対策のうち、約1250億円を文化支援に充てるとした政策の一環。プロダンサーへの支援として、リハーサル施設のレンタル料、トレーニング施設の整備の補助などのほか、育成施設の維持、ダンスフェスティバル開催への支援が盛り込まれています。

 この文化支援にはほかにも、約300億円をあてライブハウス、劇場や映画館などで休館を余儀なくされた施設の維持や、感染防止策を講じるための環境整備の費用を助成。約600億円を中小規模の文化施設が活動を再開するための資金として配分するなど、支援内容は多岐にわたっています。

 グリュッタース氏は3月、新型コロナで打撃を受けた文化分野への緊急支援策を発表した際、「アーティストは、いま生きるために必要不可欠な存在である」と表明。同国が打ち出した大規模な文化支援策は国際的に注目を浴びました。