キリオスも新型コロナ懸念で全米OP欠場へ。「テニス選手はお互いのために行動しなければならない」

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2日、世界40位のニック・キリオス(オーストラリア)が、今年の「全米オープン」を欠場することが分かった。

NBAロサンゼルス・レイカーズに所属するレブロン・ジェームズが共同設立したメディア会社「UNINTERRUPTED」がSNSで公開した動画で、キリオスは「今年の"全米オープン"ではプレーしないよ」と明かした。


「スポーツ界で最も素晴らしい競技場の一つであるアーサー・アッシュ・スタジアムで試合が出来ないことは、心底辛いことだ」「だが、人々のために、我がオーストラリア人のために、何百・何千もの命を失ったアメリカ人のために、あなた方全員のために、今回は参加しない。それが自分の決断だ」


キリオスは今回の決断の理由を、テニス界へ警鐘を鳴らすように語っている。


「ひと呼吸を置いて、何が大切かを思い出すんだ。それは社会の健康と安全だ。我々のスポーツや経済は再建することができるが、失った命は決して取り戻すことができない」


「みんなが適切かつ安全に行動する限りは、USTAが"全米オープン"を開催することには何の問題もないし、選手たちが行きたいならそれは彼ら次第だ」「自分も多くの人に仕事を続けてもらいたいと思っている。レストランで働く人や清掃員・ロッカールームの係員といった人たちの代弁をするなら、こうした人たちが最も仕事を取り戻す必要がある」


「しかしテニス選手たちはお互いのために行動し、協力しなければならない」

キリオスはかねてより、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が企画したテニスのエキシビション大会「アドリア・ツアー」が感染対策が不十分な中で開催されたことや、その後自主隔離中にアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)がモナコのパーティーに参加している姿が目撃されたことを痛烈に批判していた。

動画の中でも「ヨーロッパのあちこちでテーブルの上でダンスをしたり、金儲けのためにエキシビションマッチをしてはならない。それは単なる自分勝手だ」と改めて言及。

「一度でも他人のことを考えて欲しい」「世界ランキングやどれだけお金を持っているかは知ったことではない。責任を持った行動をすべきだ」

そして、動画の最後でキリオスは「これが自分の決断の理由だ」と締めくくった。

キリオスの発表に先立ち、30日には女子世界1位のアシュリー・バーティ(オーストラリア)が「全米オープン」とその前哨戦の欠場を明らかに。その理由を「新型コロナウイルスには依然として重大なリスクがあって、自分もそうだし私のチームをそのような状況に置くのは気が引ける」と話していた。

一方、現地31日に「全米オープン」を運営するUSTA(全米テニス協会)は新たな声明を発表。引き続き、「ATP1000 ウェスタン&サザンオープン」と「全米オープン」は開催予定であるとしている。

「ATP1000 ウェスタン&サザンオープン」は8月22日から、「全米オープン」は8月31日から、どちらもニューヨーク市のUSTAビリー・ ジーン・キング・ナショナルテニスセンターで行われる予定だ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全豪オープン」でのキリオス
(Photo by Hannah Peters/Getty Images)