肥満に悩む現代人に、様々なタイプのダイエットがあります。多くは「ちょっと苦しいかも?」と思えるような内容で、始める前にあきらめてしまうなんていうことも…。そんな中、日本人に昔からなじみのある「おにぎり」を食べるというダイエットが大きな注目を集めています。最も日本人向けといえるおにぎりダイエットを分かりやすく紹介します。


おにぎりダイエットの効果と痩せるメカニズム

ダイエットといえば、すぐに「食べるのを我慢する」と思いがちですが、英語の「diet」を辞典で調べてみると、「diet」には(治療・体重調節などのための)規定食の意味があり、食とあります。あくまで食べるのです。

おにぎりダイエットは希望とする体形になるように、主におにぎりを食べながらダイエットに励むのです。では、なぜおにぎりダイエットが話題になり、実践して成功した人が多くいるのか、おにぎりダイエットの痩せるメカニズムと効果を紹介します。

・標準的なおにぎりダイエット

標準的なおにぎりダイエットでは、1日2合のおにぎりを食べます。朝食、昼食に多めに食べて、夕食は少なめにします。

おにぎりの具材はお好みでいいのですが、人気のツナマヨは高カロリーのため避けた方がいいでしょう。また、サラダを食べることはもちろん、おかずやみそ汁は野菜中心にすることを心がけ、肉や魚は少なめにすることが大切です。

もちろん、スイーツなどの間食や糖分が多い飲み物、お酒は禁物です。そして、最短でも10日は実行してできる限り短期集中で成果をあげましょう。

おにぎりダイエットで痩せやすい体質になる!?

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ダイエットに成功した人が「以前よりも食べたいと思わなくなった」などと言われることがあります。それは、味覚が変わったというより、体質が変化したといえることが多いからなのです。
体重が多い時は、その体を維持するためにエネルギーが必要となり、カロリーの高い食事を好む傾向があるため、痩せにくい悪循環におちいってしまいがちです。

おにぎりダイエットでも同じように、一定期間おにぎりを主食として食べる生活を送ることで、痩せやすい体質を目指しましょう。
といっても前述したとおり、数日では体質は変わりませんので、頑張って続けることが大切です!

・腸内環境が改善される

パンや麺類に比べると、おにぎりに使うご飯は消化して吸収されるまで時間がかかります。それだけ腹持ちがよいといわれています。マラソンランナーはレース前に、腹持ちのよいおにぎりを食べる選手が多いそうです。

おにぎりはご飯が冷めた状態になっています。そのことは腸に良い効果が期待できます。加熱されたご飯が冷えていくと、お米のでんぷんが再結晶して消化されにくいレジスタントスターチに変化していきます。

レジスタントスターチは食物繊維と同じような働きをします。大事な腸内細菌が活躍できるように腸内細菌の絶好の食べ物になります。

・薄味でも満足できるようになる

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おにぎりと野菜を中心としたおにぎりダイエットでは、全体的に味がシンプルになり、食べ物本来のおいしさが味わえます。それだけに、エスニックな激辛や食べだすと止まらないスナック類も我慢できるようになります。

おにぎりの味に慣れてくると、比較的味が濃い、高エネルギー、高脂質、高たんぱくなどの料理でなくても、薄味の食事で満足できるようになり、高カロリーの食事が遠のきます。そうして、ダイエット効果が高く体に優しい料理を進んで食べることになります。

・おかずのカロリーをカットできる

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おにぎりダイエットは、基本的にはおにぎりと野菜だけの食事になります。高脂肪の脂っこい食べ物や、塩分が高い、濃い味のおかずがないだけに、おかずから余計なエネルギーを吸収することが少なくなります。

・間食が我慢できるようになる

おにぎりダイエットは、日本人の主食であるご飯を必要以上に減らすことなく、適量を食べることができます。炭水化物のおにぎりを食べるので、ダイエットの空腹感で精神的にガッカリすることはありません。

先ほども触れましたが、おにぎりは腹持ちの良い食事になります。消化吸収するまでに時間がかかり、間食をしたいと思う頻度が減ります。それだけ、ダイエット効果が高くなります。

おにぎりダイエットの基本のやり方

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ダイエットを行う以上、最大の効果を得たいものです。様々なダイエットがありますが、どんなダイエットでも最大効果を得るためには、決められたルーティンを守ることです。

おにぎりダイエットにも最大効果が得られる、おすすめのやり方があります。ややこしい手順や面倒な準備もいりません。そんな、おにぎりダイエットの基本のやり方を紹介します。

・1日あたり白米2合分が目安

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おにぎりダイエットでもっとも基本的なルールですが、朝昼晩、3食の主食をおにぎりに統一します。目安としては一日2合程度のお米を、おにぎりにして食べます。ただし、人間は体の大きさが違いますので、基礎代謝を考えて増減してください。

おにぎりの具材は決まりはありません。ただし、ダイエット目的ですから、マヨネーズを使うツナマヨなどは避けましょう。

マヨネーズは100gで約703kcalのカロリーがあります。マヨネーズを摂りすぎると、せっかくのおにぎりダイエットの効果が薄れます。コンビニのおにぎりではツナマヨが大人気だそうですが、おにぎりダイエットでは避けるべきアイテムになります。

・冷めたおにぎりを食べる

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おにぎりは冷めた状態で食べたほうが、ダイエットの効果は上がります。ご飯が冷めると、温かいご飯よりもカロリーが低くなり、満腹感も継続します。先述しましたが、再結晶したレジスタントスターチは消化されずに大腸まで届くでんぷんで、食物繊維と同じような働きをして腸内環境を整えてくれます。

・まずは10日間チャレンジ!

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昔から「三日坊主」といわれるように、多少でもきついと思えるような事に挑戦するときは、三日でギブアップすることが多くあります。ダイエットでもそのような傾向があります。

おにぎりダイエットは絶食ではありません。ボクサーのような減量でもありません。おにぎりを食べながら、体重を少しずつ落としていきます。ですのでとにかく、がんばって10日間は続けましょう。ガイドライン通りに行えば、何らかの成果(体重減)があるはずです。
まずは10日続けられればその後はスムーズに進行できるようですので、好みのおにぎりの具を探したり、コンビニで新商品を見つけたりと自分なりの楽しみを見つけることがポイントです!

おにぎりダイエットに失敗しないためのポイント

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ダイエットは単純に体重を落とすだけではありません。体重を落としていっそう健康になることも大切な目的です。

大病すれば確実に体重は減ります。ダイエットに失敗して健康を害して体重が落ちても、それではダイエットではありません。病気が治れば簡単にリバウンドすることもあります。

おにぎりダイエットはコンビニのおにぎりでもOK

おにぎりダイエットは、おにぎりを主食にすることです。前述したとおり、マヨネーズ使用のおにぎりさえ避ければどんなおにぎりもOKです。

時間がない時や、バラエティー豊富なおにぎりを食べたいときは、コンビニのおにぎりを上手に利用しましょう。飽きずにおいしいおにぎりで、おにぎりダイエットを続けることができます。

・食べる量をキープする

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1日に食べるおにぎりの量は守りましょう。自分の摂取量の目安を守らなければ、おにぎりダイエットでも効果が薄れます。おにぎりを食べ過ぎると余分な糖質が中性脂肪となり体に蓄えられてしまい、それでは痩せられません。

おにぎりは大きさも関係しています。1個200gのおにぎりよりも、標準的な1個100gのおにぎり2個を食べたほうが、個人差はあるものの満足感は増えるようです。くれぐれも、一食で1個200gのおにぎりを2個食べるのはやめましょう。

おにぎりと栄養バランスを考える

おにぎりといっても種類は豊富です。中身に具材を入れてご飯を握るのがオーソドックスなスタイルですが、おにぎりのごはん全体に具材を入れて握るおにぎりもあります。さらには、赤飯や五目御飯のおにぎりもあります。

個人差はあるものの、好き嫌いは出てきます。自分の好きなメニューのおにぎりに集中する傾向が出てくると、一緒に食べるおかずがおろそかになります。そうなると、栄養が偏ってしまい、たんぱく質やビタミンは不足しがちです。

実は、おにぎりダイエットでは肉や魚や野菜を使ったおかずも大切です。おにぎりと一緒に食べる主菜や副菜や汁物に配慮して栄養バランスを整えましょう。おにぎりだけで食事を済ますことは避けましょう。

・間食したくなったら野菜や果物を

おにぎりダイエットを始めた最初のうちは、それまでの食生活も影響して間食をしたくなることがきっとあるかもしれません。しかしそこで、スナック菓子やスイーツに手を出したら、せっかくのおにぎりダイエットの効果は失われてしまいます。

どうしても間食したくなったら、比較的低カロリーな野菜や果物にしましょう。ただし、果物は取り過ぎると糖分が多くなるので、果物を食べるときは少ない量にとどめておきましょう。

ダイエットの動機付けも大事

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よく、プロスポーツの選手は「グラウンドには金が埋まってる」「土俵には銭が埋まっている」「リンクに金が降る」など、成功を収めるための動機付けをしています。ダイエットも同じです。「もてたい」「かっこよくなりたい」「好かれたい」「もっと身軽に動きたい」など、自分に確固としたダイエット成功の目標を持つと、ダイエットも長く続けることができるのではないでしょうか。

おにぎりダイエットと運動を組み合わせよう

ダイエットといえば、とかく食事にばかり目が行きます。確かに、食事は体が受け入れるエネルギーですから、食事内容はダイエットにとって重要です。同時に食べたエネルギーを消費することも大事になってきます。

・基礎代謝は年齢とともに減っていく!

食事の量を調整しても、まったく体を動かさずじっとしていると、順調にダイエットの効果が発揮されないことがあります。

人間は生きている限り、生命維持のためのエネルギーが要ります。それが基礎代謝のエネルギーです。基礎代謝は年齢とともに低下していきます。基礎代謝のうち、約22%は筋肉が消費しているといわれています。その筋肉も年齢とともに減っていきます。筋肉が減ることで基礎代謝も同じように減っていきます。

いっぽうで、個人差はあるものの、食欲は年齢とともに低下していけばよいのですが、食欲は基礎代謝の低減ほど低下していかないようです。ついつい食べ過ぎ、余分なエネルギーは増える一方で、余ったエネルギーは脂肪になり体に蓄積されダイエットの障害になってしまうため、基礎代謝を維持するためにも運動は必須となります。

ダイエットには筋肉を維持することが大切

基礎代謝を増やすためには筋肉を増やすことが大事です。筋肉が増えればエネルギーを消費させ、エネルギーを余らせることが少なくなります。

筋肉を増やすとなると、すぐにウエイトトレーニングなどを連想して、大変なような気がしますが、筋肉といってもマッチョな筋肉でだけでなく、誰でも体には筋肉が備わっています。

特に、下半身には全筋肉の約70%があります。そんな脚を使って歩くウォーキングは、歩く距離にもよりますが大量にエネルギーを消費します。そこからも、歩くことが大切です。

日常的に歩くことで筋肉の減少を止めて、維持することになります。また、筋肉は運動をして増やすこともできます。筋肉は年齢に関係なく、高齢になっても運動で筋肉量を維持することも、増やすこともできます。

・運動と組み合わせるとダイエットがより効果的に!

筋肉を維持して運動することで、基礎代謝にプラスしてさらに多くのエネルギーが消費されます。

ダイエットすると摂取するエネルギーを制限することになります。そこに運動をプラスすることで、摂取量以上のエネルギーを消費することになります。このように、運動を組み合わせることでダイエットがいっそう効果的に機能します。

・なぜウォーキングがよいの?

運動の種類によっては体に負荷がかかり過ぎる場合もあります。ウォーキングは体への負担は少なく、無理なく長時間続けることができます。また、脚には筋肉が多く、ふくらはぎは第2の心臓といわれ、歩くことで血行が促進します。ウォーキングは脚の筋肉を使い、体全体の血行改善の効果も現れます。

・1日15分ウォーキングをしよう

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15分のウォーキングの消費カロリーは、体重50kgの方で50kcal〜75kcalくらいになります。消費量は歩くコースや歩くスピードで大きく違ってくるので差が出ます。しかし、ウォーキングは確実にエネルギーを消費できます。

ウォーキングを始めて15分くらい歩くと、体の脂肪の燃焼が始まります。それ以降歩く時間が長くなれば、内臓脂肪までも減らすことができます。ウォーキングはダイエットに大きくプラスになります。

・正しい生活習慣をつける!

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最後にもう一つ、ダイエットを成功させる重要で大切なポイントがあります。食生活を含む正しい生活習慣をつけましょう。

ほとんど同じ時間に、ほぼ同じ内容の食事をとり、適度な運動を行い、十分な睡眠時間を取りましょう。多忙な現代人には、少々難しいことかもしれませんが、体が一つのサイクルを覚えると、健康な状態がそのまま維持されます。

ダイエット中であっても、朝食はきちんと食べましょう。1回の食事で2食分を食べるような食べ方は避けましょう。規則正しい生活態度、規則正しい食事内容、定期的な運動など、規則正しい生活習慣がダイエットの効果を高めます。

おにぎりは知恵のかたまり 楽しく食べてダイエットしよう!

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先人も食べていたおにぎりおにぎりは持ち運びができて、どこでも食べられる便利な食べ物です。コンビニでもスーパーでもたくさん売っています。食べ飽きないだけ種類も増えています。おにぎりは子供から高齢者までみんな大好きです。人気のおにぎりでおいしく、楽しくダイエットに励みましょう!
(AYA)