Appleが2020年度第3四半期(4〜6月)の業績を発表しました。これに際して行われた投資家向け決算説明会の中で、Appleのルカ・マエストリCFOが「2019年は9月下旬に新型iPhoneの販売を開始しました。2020年の場合はその数週間後に発売がずれ込むこととなる見込みです」と語り、2020年の新型iPhoneの発売日が従来の9月下旬よりも遅れる見込みであることを発表しています。

Apple Reports Third Quarter Results - Apple

https://www.apple.com/newsroom/2020/07/apple-reports-third-quarter-results/



Apple confirms new iPhones won’t arrive in September - The Verge

https://www.theverge.com/2020/7/30/21348738/apple-iphone-12-launch-delay-october

Apple announces 4 to 1 stock split as shares cross $400 following record Q3 earnings - 9to5Mac

https://9to5mac.com/2020/07/30/apple-announces-4-to-1-stock-split-as-shares-cross-400-following-record-q3-earnings/

Appleは現地時間の2020年7月30日に第3四半期(4〜6月)の業績を発表しました。同四半期におけるAppleの売上は596億8500万ドル(約6兆2400億円)で、新型コロナウイルスの影響にも関わらず前年同期比で11%の増加を記録しており、これは第3四半期の売上としては過去最高の売上です。なお、売上の60%がアメリカ国外での販売によるものとなっています。

製品別に売上を比較すると、iPhoneが264億1800万ドル(約2兆7600億円)、Macが70億7900万ドル(約7400億円)、iPadが65億8200万ドル(約6900億円)、ウェアラブル・ホーム・アクセサリー部門が64億5000万ドル(約6700億円)、サービスが131億5600万ドル(約1兆3800億円)。いずれの製品カテゴリも前年同期比で増収となっています。



さらに、Appleは同社の株式を1対4に株式分割することを発表しました。これはAppleの株価が過去1年間で80%あまり上昇したことを受けています。なお、2020年8月24日の取引終了時点で同社の株主は、保有株1株につき新たに3株を受け取ることとなり、株式分割後の取引は2020年8月31日からスタートします。Appleは株式分割により「株式にアクセスできる投資家層が広がる」と述べました。



業績発表に伴い行われた決算説明会の中で、マエストリCFOはiPhoneの発売日が遅れることを認めましたが、遅延の理由については説明していません。ただし、新型コロナウイルスのパンデミックによりiPhoneの生産を請け負うFoxconnの工場に閉鎖命令が出たり、iPhoneのカメラモジュールを供給する工場が閉鎖したりと、iPhoneの生産に遅れが生じていることが報じられてきました。2020年7月の第5週にはiPhoneにチップの供給を行っているQualcommのアカシュ・パルキヴァラCFOが、「一部のフラグシップスマートフォンの発売は9月を含む四半期から、12月を含む四半期へと若干遅れることとなるようだ」とコメントしており、これはiPhoneの発売日がずれ込むことを示唆しているのではないかとも報じられています。

Appleは毎年9月に新型iPhoneを発表し、その月末に発売してきました。2020年の新型iPhoneがどの程度発売を遅らせることとなるのかは不明ですが、Appleが従来通り2020年9月に新型iPhoneの発表会を行う可能性は十分にあります。なお、AppleがiPhoneの発売日を遅らせたのは今回が初めてではなく、2017年に登場したiPhone Xは9月に発表されたものの、生産の遅れにより11月に発売されることとなりました。また、2018年9月に発表されたiPhone XRも液晶ディスプレイの製造に問題があったため、10月に発売されることとなりました。