大成建設は27日、カメラ映像やIoT機器のデータを情報共有することで遠隔で施工状況を把握できるシステム「T-iDigital Field」の開発を発表した。香川県の椛川ダム建設工事の一部において同システムを用いた実証実験を実施、立会検査や調整時間の削減が認められており、今後も機能向上を目指していく構えだ。

大成建設公式Webサイト

大成建設が開発した「T-iDigital Field」は、リアルタイム映像やGNSS(Global Navigation Satellite System)、IoTデータを用いた"遠隔臨場"で業務効率化を図る。発注者の立合検査もそのひとつだが、香川県が発注者となる椛川ダム建設での実証実験では、直接現場に臨むのではなく、現場事務所から行うことで作業員や関係者の立会・調整時間を削減している。

実証実験では、移動時間だけでも1時間を削減しているが、昨年度実施した基礎処理工事の立会検査数は約100件でこのうち約3割が検尺の立会検査であり、効率化が期待できるとしている。また、位置や配合情報、予定数量ほかデータのリアルタイムな情報によるコンクリート打設状況も確認できるため、現場事務所から状況を見ながらコンクリートを発注するなど施工管理の効率化を狙える。

向かって左より「発注者の立会」、「遠隔でのコンクリート打設管理」の様子(同社資料より)

国土交通省は2016年4月よりICT土木「i-Construction」を立ち上げ、建設生産システムの技術改革を推進している(国土交通省公式サイト)。調査、測量、設計、施工、検査と建設のプロセスにICT技術を取り入れ生産性向上を目指すもので、多くの企業と分野ごとに取り組みを進めている。