DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】

写真拡大

平良の完封ムードが一転…6点リードの8回から大量10失点で逆転負けした

■広島 10-6 DeNA(26日・横浜)

 DeNAは26日、横浜スタジアムで行われた広島戦に6-10で敗れ、連勝が3でストップした。2回に3連打と梶谷の6号3ランで5点を先制し、5回にはオースティンの4号ソロで1点を追加。先発の平良が7回まで広島打線を散発の4安打で抑えて無失点と、完全に勝ちゲームの展開だったが、横浜スタジアムに突然、強い雨が降り始めた8回に試合の流れが一変した。

 平良は序盤の得点圏のピンチをしのいだ後、3回以降は広島打線にチャンスすら作らせなかった。ラミレス監督は「7回まで91球。スタミナ的にもかなりいいペースだったので、そのままいかせた」とプロ初完封も視野に入っていたことを明かした。しかし8回、先頭の西川に初球をセンターに運ばれる二塁打、続く安部はフルカウントの6球目に、今度はライトに二塁打を打たれて完封が消えた。

 さらにピレラにもボール先行の後、三遊間を破られて無死一、三塁のピンチに。球数も100球を超え、そろそろ限界かとも思われたが、ベンチは動かず。続く鈴木誠を三振に打ち取ったところで、ラミレス監督は左の松山に対して石田を投入した。

 石田は松山の右犠飛で1点を失ったが、2死一塁とピンチは脱したかに思えた。ここでラミレス監督は次打者の堂林に対してパットンを投入。これが裏目となった。堂林はパットンの真ん中高めに入った147キロのストレートを打ち返して6号2ラン、さらに會澤にも1号ソロを打たれ、リードはわずかに1点となった。ラミレス監督は、石田の打者1人の交代に関して「続投は考えなかった。松山に対して石田、堂林にはパットンというプランができていたので、迷いはなかった」と、一人一殺の継投が予定通りだったことを説明した。

1点差の9回には守護神・山崎が大量5失点、防御率8.74

 1点差のまま迎えた9回には「昨日は3者凡退といういい形だったので期待した」という山崎を投入したが、先頭打者の安部に一、二塁間を破られ、続くピレラもフルカウントから四球を与え、場内には不穏なムードが漂い始めた。打席にはここまで4打席凡退の鈴木誠。前の打席では、打者一巡の猛攻の中、得点圏に走者を置いた場面で見逃し三振に倒れていた。鈴木誠の性格や打率を考えても「危ない」第5打席だったが、その予感通り、中堅フェンスを直撃する同点打を打たれた。カウント2-2になるまでの4球、バットを1度も振らなかった侍ジャパンの4番候補に、不振の守護神の真ん中に入った147キロのストレートを一振りで仕留められた。

 その後、2死満塁となり、會澤に2打席連続弾となる満塁本塁打を浴びて試合が決まった。カードの初戦、佐野が9回にライトスタンドに放った劇的サヨナラ満塁弾と同じような場所に白球が吸い込まれていった。広島の猛攻が続いた9回には、強くなった雨に時折、雷の音も不気味に響いていた。

 ラミレス監督は「ウチのベストの2人のリリーフが打たれたので仕方がない」と継投失敗を悔やむことはなかった。しかし、ボールの走りや変化球の切れなどを見ても、パットンと山崎の状態が悪いことは明らかだった。9回の山崎の投入は、いわば定石通りの采配として仕方がないにしても、一人一殺の継投は本当にベストの選択だったのか。再検討の余地は必要がありそうだ。

 試合後のリモート会見でラミレス監督は「明日は休みなので、しっかりリセットしてもらって、火曜日からもまた変わらず投げてもらいたい」と、この日で3敗目を喫し、防御率8.74となった山崎のクローザー起用に変更がないことを明言した。「こんなに得点されることも、そうそう続くことではないはず」とも言った指揮官だが、上昇気流に乗りかけた「いい流れ」は最悪とも思える形で止まった。28日からの首位巨人との決戦を前に、なんとも嫌な気配の漂う敗戦となった。(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)