1/5「ヴォイジャー1号」は、1979年3月24日にこの木星の写真を撮影した。ヴォイジャー1号の木星との邂逅は、その年の3月上旬に始まり、4月上旬に終わった。その間、全部で19,000回にのぼる画像撮影や科学的測定が実施された。ヴォイジャー1号が木星から土星へ向かって旅立った数週間後、「ヴォイジャー2号」が木星に到着し、残っていた仕事を完了させた。ヴォイジャーと木星の遭遇から生まれたひときわ驚くべき発見が、小さな衛星イオにある活火山だ。イオは当時も現在も、地球を別にすれば唯一の活火山があることが知られている惑星体だ。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL2/54億マイル(約6億4,000万km)の旅の果てにヴォイジャー2号は土星にたどりつき、環を従えた美しい惑星が斜めになったように見えるこの写真を撮影した。ヴォイジャーたちは土星に接近している間に赤道の周囲で猛烈な速さの風が吹いていることを発見した。風速は最高で時速1,100マイル(約1,770km)にもなる。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL3/5次の旅の目的地は、さらに遠く離れた天王星だ。この写真では見えないが、天王星には細い帯のような複数の環がある。1986年に天王星を訪ねたヴォイジャー2号は新たに10個の衛星を発見。そのすべてに、シェイクスピアの戯曲の登場人物にちなんだ名がつけられた。ヴォイジャー2号は、天王星の上層大気で吹く時速450マイル(約720km)の風を観測しただけでなく、上層の雲から500マイル(約800km)近く下に大量の水がある証拠も発見した。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH4/5この壮大な旅の最後の目的地は海王星だ。1989年8月25日、ヴォイジャー2号は43億マイル(約69億km)近い旅の果てに海王星に到着し、この惑星の雲頂の上を飛行した。ヴォイジャー2号はこの邂逅の間に6つの新たな衛星と、いくつかの楕円形の嵐を発見した。また、大気中に水素が大量にあることも発見した。ただし、海王星の青い外見はメタンによるものだ。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL5/5ヴォイジャー2号が海王星を通過したあと、米航空宇宙局(NASA)はミッション名を「ヴォイジャー星間ミッション」に公式に変更した。1号と2号はどちらも太陽系を離れる軌道にいたが、研究チームはカメラのスイッチを切る前に、ヴォイジャー1号に対して地球を振り返るように指令を出した。1990年2月14日、地球から37億マイル(約60億km)の彼方で、ヴォイジャー1号は「ペイル・ブルー・ドット(淡い青色の点)」と呼ばれるこの写真を撮影した。太陽光線のなかに浮かぶ点。あれが、わたしたちの地球だ。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH

太陽系の果てを目指す2基の探査機が、1977年に打ち上げられた。その任務は太陽系の外惑星を探り、地球にいる研究チームに情報を送ることである。これらの探査機「ヴォイジャー1号」と「ヴォイジャー2号」は異なる軌道を飛び、それぞれ別のものを観測することになっていた。

「太陽圏を離れた探査機「ヴォイジャー」、その終わりなき旅路:今週の宇宙ギャラリー」の写真・リンク付きの記事はこちら

このうちヴォイジャー1号のミッションは、木星と土星の近くを飛行することだった。ふたつの惑星の近くでヴォイジャー1号は、新たな衛星を発見した。なかには火山に覆われている衛星まであった。木星の衛星イオである。

ヴォイジャー2号は、それより少し多くやるべきことがあった。木星と土星を訪ねただけでなく、天王星と海王星のそばを飛行した史上初の探査機となったのだ。

そしてヴォイジャー1号は2012年、ヘリオポーズと呼ばれる場所を通過した。ヘリオポーズは太陽圏(ヘリオスフィア)と呼ばれる太陽風の影響が及ぶ領域の境界面に当たり、星間空間の入り口ともいえる。そしてヴォイジャー2号も追いつこうとするかのように、18年に太陽圏を離れた。

太陽圏を離れたヴォイジャーたちの向かう先

現在、2基のヴォイジャーは、太陽から見て別々の方向に進んでいる。太陽系の平面を1枚の紙としてイメージするなら、ヴォイジャー1号はやや北寄りに進んでおり、ヴォイジャー2号は南に向かっている。そうした針路にしたのは、ひとつには太陽系の形を探り、それぞれの方向でヘリオポーズが位置する正確な場所を調べるためだ。

40年以上にわたる旅を経たいま、ヴォイジャー1号は地球からおよそ140億マイル(約225億km)、2号はおよそ120億マイル(約193億km)離れたところにいる。2基は太陽系以外の恒星系のほうへと向かっているが、ヴォイジャー1号が最も近くにある恒星にたどりつくには、時速40,000マイル(同約64,000km)近い高速で移動していても20万年以上かかるだろう。

信じられないかもしれないが、ヴォイジャー1号と2号はほぼ毎日地球と通信し、はるか彼方の深宇宙からデータを送り届けている。この勇敢な探査機たちを称えて、今回の宇宙ギャラリーではふたつのミッションの軌跡をたどって外惑星をじっくり眺めてから、ヴォイジャーと同じように地球を振り返ってみたい。

宇宙服を用意したら、太陽系の最果てに向かって旅立とう。ほかの宇宙ギャラリーは、こちらから楽しんでほしい。

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