金価格上昇中、貴金属投資の方法と特徴

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 2020年4月、40年ぶりに金価格が最高値を更新。その後も高値水準で取引が続いている。

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 金が高値を付け続けているのは、新型コロナウイルス感染症の影響で、全世界的に為替や株価の動きが不安定になったということも一因だ。

 一般的に、金価格は株価と反対の動きをするため、株価が暴落する局面では、金価格が高騰する。さらに、金は世界共通の価値があるとされており、貨幣価値が下がり気味の局面でも高騰すると言われている。

 一方、22日の商品市場では、銀価格も約7年ぶりに高騰。金価格ほどの大幅な値上がりではないものの、金投資も含めた「貴金属相場全体」が活気づいていることが伺える。

 なお、貴金属投資で主な対象となるのは、金、プラチナ、銀、パラジウムである。

 貴金属投資には、金の場合で金塊などの現物を購入する「現物投資」と、金の価格によって価格が変動する「金ETF(上場投資信託)」、他に「純金積立」などの「貴金属積立」や「投資信託」もある。

 ここから、それぞれの特徴についてポイントをまとめていこう。貴金属投資を始める際の参考にして欲しい。

 「金地金」などの現物を直接購入する投資方法の場合、現物を自宅や貸金庫などで保有する必要があり、購入量によっては厳重なセキュリティが求められることが考えられる。

 また、現物を購入または売却する場合は、基本的に貴金属店を直接訪れる必要がある点は注意したい。実際に、新型コロナウイルス感染症の影響で外出自粛要請が出された時期、金の価格が高騰したが、店舗に売却に行くことができなかった投資家もいる。

 ETF(上場投資信託)は、証券取引所に上場している投資信託のことで、貴金属現物を保有せずに投資が可能である。純粋に貴金属の価格変動に応じた取引を目的としている。

 積立や投資信託では、手数料はかかるものの、少額から運用を開始することができ、設定すれば自動積立も可能である。まずは貴金属の値動きに合わせて何か投資を始めてみたい場合に最適であると言える。

 貴金属の値段は、1グラムあたり最も高いのは金である。以下、パラジウム、プラチナ、銀の順に続く。楽天証券をはじめとしたインターネット証券会社でも、これら代表的な貴金属に対しETFを取り扱っている。

 新型コロナウイルス感染症の影響で「アフターコロナ」がキーワードとなる中、投資の世界でもこれまでとは少し違うスタイルを、まずは少額から取り入れてみるのも良いかもしれない。