「Go To トラベル」事業の参加条件について説明する赤羽国交相(C)共同通信社

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 22日からスタートしたはいいが、利用者からも、事業者からも「利用しづらい」「わかりづらい」と、悪評ふんぷんの「Go To トラベル」。いまだに仕組みがハッキリしないのだから当然だ。「Go To トラベル」に参加する旅行会社への説明会も、事業開始を翌日に控えた21日だった。

「Go To トラベル」見切り発車の裏に…旅行業界の阿鼻叫喚

 制度が生煮えのため、いくつも“抜け穴”が見つかっている。21日の説明会に出席した業者がこう言う。

「この4連休に間に合わせるのが最優先だったのでしょう。詳細は何も決まっていませんでした。このままでは、何でもアリ、になりそうです。すでに報じられているように、抜け道を使えば、政府が“対象外”としている都民も割引対象になります。たとえば、都民と神奈川県民が一緒に団体旅行を申し込んだ場合、神奈川県民が代表して申し込めば都民も割引対象になります。説明会でも、そう言われました。それと、本当は新幹線などの交通機関を使っただけでは割引対象にならないのですが、旅行会社が、東京―新大阪の新幹線のチケットと駅弁をセットにして、<大阪観光パックツアー>として売り出せば、割引対象になってしまう。納得いかないのは、事業者には上限が設けられ、前年の売り上げが基準となっていることです。これでは売り上げの大きい大手ほどキャンペーンを使ってビジネスできることになります」

■詐欺の心配も

「Go To トラベル」事業は、旅行代金の35%引きが柱だ。宿泊と交通がセットとなっているパックツアーだけでなく、日帰り旅行や宿泊のみも対象となる。上限は、1人1泊当たり1万4000円。利用回数に制限はない。

 いまから心配されているのは、「Go To トラベル」を悪用した詐欺だ。旅館や旅行会社と組み、架空の旅行をデッチあげれば、いくらでも補助金を詐取できる可能性がある。

 政治評論家の本澤二郎氏が言う。

「税金1兆3500億円を投入する“Go To トラベル”は、要するに利権です。旅行業界から自民党議員に献金が行く仕組みです。そもそも、このキャンペーンは、コロナ禍が終息した後に実施するはずだった。全国的に感染者が増えているのに旅行を推奨するとは狂気の沙汰です」

 制度設計がきちんとされていないだけに、とんでもない穴が見つかっておかしくない。