迫りくる自然災害から身をどう守る(写真/AFP=時事)

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「令和2年7月豪雨」で最も被害の大きかった熊本県では、2000人を超える被災者が体育館などの避難所に身を寄せた。水害での避難が増え、かつ新型コロナの感染リスクも気にしなければならない。そんな避難所生活のルールとは──。

【写真】茶色い水が欄干下1mほどに迫り、水面から白い霧が立つ球磨川

●どんな格好で避難所に行けばいい?

 防災アドバイザーの高荷智也氏が語る。

「水害の場合、地震と違って避難所に行くための格好にも注意が必要です。レインコートの上下を着て、レインブーツを履くのが理想。後で履き替えるからとスニーカーやサンダルの人もいますが、汚水に足が浸かってしまうと破傷風などの感染症にかかる危険があるのでNGです。『長靴は脱げやすいからダメ』と言われますが、やはり濡れない分、普通の靴より適しています。ただし、膝丈まで浸水している場合に限っては歩行中に脱げる恐れがあるので、頑丈な靴紐のほうがいいでしょう」

●避難所の中ではどんな服装で過ごせばいい?

「避難所では着替えスペースが確保できないことがあるため、ジャージなど脱ぎ着しやすく、そのまま寝られるような服装がいい。役立つのが、帽子やバンダナです。避難所では風呂に入れなくなるため、乱れた頭髪を隠す身だしなみとして重宝します」(高荷氏)

●避難所ではどこに場所を取る?

 元陸上自衛隊衛生学校研究員で災害医療ジャーナリストの照井資規(もとき)氏は、「コロナ後は換気を気にする人が多いが、加えて土埃が入ってこない場所を意識すべき」だという。

「入り口付近は風通しは良いのですが、食中毒を引き起こす細菌などを含む土埃が入りやすい。入り口からは離れたほうがいいし、1階よりも2階のほうが望ましい。ただし、奥すぎると移動の間に別の避難者の目につきやすい。入り口から適度に距離を取った窓際あたりが良いと思います。

 ただし避難所の場所選びは基本的に先着順なので、早めに避難所に行ったほうがいいでしょう」

●寝床はどうすればいいのか?

「床にはさまざまなウイルスや菌が堆積しています。出入りの激しい避難所では舞い上がって体内に入る危険性が高い。床から40cm以上の高さに寝床を作るのが鉄則です。避難所には物資を運んだ後の空の段ボールがあるので、組み合わせて強度を上げた段ボールベッドを作りましょう」(照井氏)

※週刊ポスト2020年7月31日・8月7日号