バングラデシュ・ダッカで、アラビア語でアッラー(イスラム教の神)と書かれた巨大な文字を清掃する人々(2002年11月6日撮影、資料写真)。(c)JEWEL SAMAD / AFP

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【AFP=時事】バングラデシュで、墓地に埋葬された生後3日の女児の遺体が数時間後に掘り起こされ、道端に放置される出来事があった。イスラム教少数派であるアフマディー教徒(Ahmadi)の指導者らは11日、「狂信者たち」によるものだとして非難の声を上げた。

 アフマディー教徒は、多くの主流派イスラム教徒から「異端者」とみなされてこれまでも攻撃の標的となっているが、今回の事件をめぐってはソーシャルメディア上で怒りの声が上がっている。

 地元のアフマディー教徒指導者、S・M・セリム(S.M. Selim)氏によると、生後3日の女児は9日、同国東部ブラーマンバリア(Brahmanbaria)県にある墓地に埋葬された。その直後、「狂信者ら」が女児の遺体を掘り起こし、道端に放置。路上に広げられた敷物の上に遺体が放置されている様子を撮影した写真は広く拡散され、怒りのコメントが殺到した。

 セリム氏は、「彼女(女児)の罪は、アフマディー教徒の家族の元で生まれたということだ」と述べた。

 しかし同県の警察によると、被害届は提出されず、ある警官は事件が「平和的に」解決されたと話している。

 地元議会の議員であるアザド・ハザリ(Azad Hazari)氏は、自身が警察に話をし、約16キロ離れた別の墓地に赤ちゃんが埋葬されたと述べた。

 また、地元の宗教指導者であるムニル・フセイン(Munir Hossain)氏は、遺体が掘り起こされたことについて否定する一方、地元のイスラム教徒たちは、この赤ちゃんの両親が墓地で埋葬するのを阻んでいたと指摘。

 同氏はAFPに対し、「異端者をイスラム教徒の墓地に埋葬することは、シャリア(イスラム法)に反する」「この村の敬虔(けいけん)なイスラム教徒たちは、決してそれを許さない」と述べた。

 アフマディー教徒は、イスラム教の多数派であるスンニ派(Sunni)の分派だが、創始者が預言者だと信じていることから物議を醸してきた。

 アフマディー教徒らは、パキスタンなどイスラム教徒が多数を占める一部の国で攻撃を受け、宗教的な権利を奪われてきた。バングラデシュには10万人の信者がおり、繰り返し攻撃を受けている。

【翻訳編集】AFPBB News

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