スーパーモデルのナオミ・キャンベルさん。イタリア・ミラノで行われたドルチェ&ガッバーナの2019春夏コレクションのショーで(2018年6月16日撮影)。(c)MIGUEL MEDINA / AFP

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【AFP=時事】新型コロナウイルスによる影響で初のオンライン開催を余儀なくされたパリ・ファッションウィークが6日、開幕した。英国出身のスーパーモデル、ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)さんは開幕に際し動画で、ファッション業界の内外で「多様性の受け入れを強化」していくべきだと訴えた。

 キャンベルさんが出演したのは、パリ・ファッションウィークを運営しているフランス・オートクチュールおよびファッション連盟向けに用意された動画。業界で受けた人種差別について積極的に語ってきたキャンベルさんは、「Phenomenally Black(素晴らしき黒人)」のロゴ入りTシャツで動画に登場し、「抑制と均衡を良い形で生かし、より公平な業界にするべき時が来た」として、「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」運動の教訓をファッションにも適応する必要があると語った。さらに、「私たちそれぞれの国を構成するさまざまなアイデンティティーの受け入れを強化していくかどうかは、私たちと皆さんにかかっている」と業界の有力者らに呼び掛けた。

■「売れるのはブロンドで青い目の女の子」

 現在50歳のキャンベルさんは、1990年代に黒人唯一のスーパーモデルとして活躍したが、キャリアが浅い頃にファッション業界で体験した人種的な偏見をこれまでも率直に語ってきた。

「私は世界のトップモデルの一人と見なされるかもしれないが、他のトップモデルと同等の金額を稼ぐことは絶対できない」と、キャンベルさんは1990年代当時、語っている。化粧品会社と契約するようになったのは1999年になってからだ。

 同時期に応じた英紙ガーディアン(Guardian)のインタビューでは、「このビジネスは、売ることが目的でしょ。売れるのはブロンドで青い目の女の子」と歯に衣着(きぬ)せぬコメントを残している。

 今回、動画の中でキャンベルさんは、「社会やファッション業界では、平等と多様性のための闘いが長い間続けられてきた」と語り、「私たちが進むべき道のりは、まだ長い。不平等の問題に関して、ファッション界全体の責任を問うべき時が来た」と付け加えた。

 キャンベルさんはさらに、南アフリカの指導者だった故ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)氏の言葉を引用した。「マンデラ氏はこう言った。『行動を伴わないビジョンは単なる空想。しかし、ビジョンに行動が伴えば、世界を変えられる』」

 パリのファッションショーは、10年前に比べると見た目は非常に多様化したが、黒人のデザイナーは今なお極めて少ない。

【翻訳編集】AFPBB News

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