好パフォーマンスを維持するMF久保建英

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 MF久保建英への依存度を高めるマジョルカの現状を地元紙『ディアリオ・デ・マジョルカ』がレポートしている。

 チームが降格圏内の18位に低迷する中、ここまでリーグ戦31試合に出場して3ゴール5アシストを記録している久保。特に再開後の活躍は目覚ましく、直近の第34節アトレティコ・マドリー戦(●0-3)では右サイドからのドリブルで何度も相手を慌てさせた。

 同紙は「マジョルカが久保に救いを求める」と題した記事で「朱色のチーム(マジョルカ)は残留の可能性を加速させるため、コロナウイルスによる中断後の日本人選手のセンセーショナルなプレーを頼りにしている。そのスピードとドリブルの能力により、チームの重要な攻撃は彼のスパイクを経由している」と絶賛。「久保建英は文句なしでマジョルカのリーダーとなった」と認め、最近のチームに見られる良い変化も指摘している。

「レアル・マドリーからレンタル中の将来を嘱望されている日本人選手は、毎試合多くの目が自分に向けられることを知りながら、試合でチームを先導する役割をスムーズに引き受けた」

「ビセンテ・モレノ(監督)のシステムの中で、久保の重要性はシーズンを通して飛躍的に高まっている。19歳にもかかわらず、順位表のプレッシャーを感じることなく、常に試合の主役になろうとしてきた」

「最近ではサルバ・セビージャが独占してきたセットプレーにおいても、彼の重要性が高まっている」

「もう1つ久保を際立たせたのは、アレハンドロ・ポソとともに右サイドでの(戦術)理解度が高いことだ。両者はサイドで素晴らしいコンビネーションを見せている。セビージャ出身選手(ポソ)のスピードと相まって日本人選手のクオリティーも高まり、危険なプレーのほとんどが彼らのサイドから生まれている」

 一方で同紙は、久保の最後の局面での判断にはまだ改善の余地があると言及し「残り4試合のリーガで久保の働きは大いに必要とされるだろう。(マジョルカが)1部に残留できる可能性は、彼の適切な判断に大きく左右されることになる」と期待を込めて記事を締めくくった。

 マジョルカは第34節終了時点で残留圏内の17位エイバルと勝ち点6差の18位。次節は9日に行われ、ホームで12位レバンテと対決する。