私、清葉アキ子は現在46歳、絶賛婚活中。見た目はキレイなお姉さん系、都内出身、四年制大学を卒業後、編集兼ライターの仕事をしています。38歳から始めた婚活で体験したこと、わかってきたことを堅実女子の皆さんにお伝えできればと思い、ここで紹介します。婚活は、まさしくサバイバルなのです……。

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天然“モテ女子”が、なぜか恋愛から遠のいている!

新型コロナウイルス感染対策での自粛が解除されたが、東京は第二波を予感させるかのように新規感染者100人超を更新し続けている。広告代理店勤務の女友だちも6月いっぱいまでは自宅でのリモートワークだったのだが、7月からは週3日の出勤に変わった。すぐ近くに住んでいるということもあり、気候がよくなってきた4月くらいから、“コロナ太り”対策のために、お互いの仕事がたてこんでいない平日昼間、2人でウオーキングをしていた。コロナ渦で唯一会っていた人物だ。人とも会わず、仕事の要件もメールやチャットでのやりとりが多くを占める日々も、彼女と歩きながら話すことで、ストレス発散できたと思っている。

性格も考え方もかなり違うのだが、30年来の気心知れた友人は、張り詰めた日々のなかで、救いになった。

46歳、同い年で独身のその彼女。大学生のころは、男友だちや男性の先輩たちと遊びに行くことが多く、それも大人数でというよりは2人で、というのが多かった。たまにその2人とのお出かけに合流することもあったのだが、彼女は彼らに可愛がられている存在に見えた。就職後も、社内の上司や先輩の男性からはもちろん、取引先のおじさまたちからチヤホヤされていたし、彼女と合コンに行くと、そこそこモテていた記憶もある。「そりゃモテるはずだ……」とだれもが言うほどの美人ではないが、なぜか“モテ”る彼女。

その彼女が、私の知る限り、ここしばらく、ぱったりそういう“モテ”話から遠のいてしまっている! なぜ!?

友人で検証済み! 間違いなくモテるのは、“天心爛漫”な“甘え上手”

ウォーキングをしている途中、彼女が急ぎのメールや電話に対応することがあったのだが、プライベートの彼女とは違う面を垣間見た。もともと、「勤務時間外も土日も仕事しませ〜ん」というタイプで、仕事用の手帳もデスクに置いて帰るし、休日はもちろん長期休暇でも会社用携帯は自宅に置いてくるという徹底ぶり。だから、仕事をしている彼女を知ることは、ほとんどなかったので、目の前で電話をする彼女がすごく新鮮だった。

ふと、20代半ばに、彼女が担当する案件を相談され、私の上司に紹介したことがあったときのことを思い出した。以前の彼女は、もっと違ったように記憶している。「お疲れさまで〜す(ハート)」「よろしくおねがいしま〜す(ハート)」「うん、うん(ハート)」とまるで語尾に“ハートマーク”がついているかのように“語尾を上げめ”&“伸ばしめ”で話しているのを聞き、比較的ゆるめの職種である編集者である私でも驚くほどの、その“甘ったれ感”にすごく違和感があった。あとで、「“アホっぽい”からやめなよ!」と言ったくらいだ。

しかしこの“アホっぽさ”と“甘ったれ感”が、世の男性たちを惑わす“秘密”だったのだろう(彼女は計算ではなく“天性の妹キャラ”による無意識だと思うのだけど……)。彼女が「残業になってしまうのでできませ〜ん(ハート)」「やったことがないからできませ〜ん(ハート)」「こんな仕事はしたくありませ〜ん(ハート)」と言うと、まわりの男性陣はすぐさま手を差し伸べた。そんな甘え上手の彼女のフォローを男性陣は“迷惑”と思いもせず、むしろ、楽しんでいたに違いない。彼らから食事にもよく誘われていたし、頻繁に高級店でごちそうにもなっていた。

女性ばかりの職場で、ギスギスとした雰囲気のなか、だれにも甘えることができずに働いていた私は、「どこにいても可愛がられていていいな〜」といつも彼女のことをうらやましく思っていたものだ。

男性にモテたいなら、「こんなのはじめて〜(ハート)」「できな〜い(ハート)」とアホなフリをしたり、「やって(ハート)」と甘えたりするのがいい、というのは昔から言われていること。この“アホなフリ”と“甘えんぼ”が、私はどうしてもできない。根っからの“長女体質”が恨めしい……。

そんな、典型的な“お姫さま”で“妹キャラ“の彼女が変わったのは、いつだったのか?

“天真爛漫”さがなくなったら“モテ”キャラではなくなった!?

自粛期間中、私と一緒にいるときに彼女が仕事の電話に出たことが何度かあったのだが、「できませ〜ん」「やりたくありませ〜ん」のスタンスは相変わらずであったけれど、20代のころのように、語尾に“ハートマーク”がつかなくなっていた。低い声で、要件だけを淡々と話して終わらせている。相手の失態に対するクレームも、自分のミスの謝罪も、単なる情報の伝達も、すべて事務的な印象だ。

思い返してみると、アラサーまでの彼女は、だれにでもわけへだてなくフランクに話せる人で、警戒しないことや無邪気な発言などに、私のほうがひやひやすることも多かった。同い年の私から見ても、世の中の“道理”がわかっていないと思うことが多く、いつも私的観点で自由に発言し、ふるまっていた。“空気を読む”とか“まわりと合わせる”とかいうことはまったくなかったが、それがハナにつくわけではなく、むしろ、この“天然”というか“天心爛漫”感が、男性に“ウケ”た。そこに“甘え上手”がプラスされているわけだから、“モテ”ないわけがない。そんな彼女にとっては“ふつう”の振る舞いの数々は、男性を勘違いさせたことも少なくない。彼女からの話しか聞いていなくとも、「そりゃ、相手は勘違いするよ!」と男性を気の毒に思ったこともあるくらいだ。そんな相手の気持ちなど考えもしない“天真爛漫”さは、私のなかでも、おそらく社内でも、男性陣の間でもなんとなく定着。振り回されるものの、なぜか許せてしまう特異な“愛されキャラ”となっていた。

違和感が気になり始めたのは、たしか、30代半ばに差し掛かったころだと思う。“お姫さま”気質の“天心爛漫”さが、消えたのだ。だからといって“空気を読む”とか“まわりに合わせる”という術を手に入れたわけではない。なんていうんだろう……無邪気さが消え、すべてが“計算”のうえになりたっている感じがあからさまな感じがしたのだ。

あんなにフランクに話せていた彼女が、人によって態度を変えるようになった。というか、「メリットがない人に笑顔を振りまく必要がない」「あの人はおごってくれるから嫌いだけど食事に行く」「会社の飲み会なんて、メリットないから行かない」「見返りがないからやらない」「我慢するのは損!」みたいなことを大っぴらに言うようになった(私にだけだと思うが……)。それは男性との関係性だけではない。なににおいても“損得”で判断するようになった。正直、友人の私ですら、「つき合いが悪い」「冷たい……」そう思うような言動も増えた。

いつも“計算”している顔に見えるのは、私だけだろうか? 確実に言えるのは、かつて表情豊かだった彼女の“天真爛漫”な笑顔が、完全に消えた。

「少しでも我慢する必要がある人とは、一緒にいたくない」「メリットがない結婚はする意味がない」……そう言うようになったのも、そのころからだ。

おねだり上手な人って、羨ましい……。

“天真爛漫”“無邪気”を失った彼女は、“面倒くさい意地悪女”に一直線!?〜その2〜に続きます。