インテル移籍が決まったハキミ。(C)Getty Images

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 インテルは現地時間7月2日、レアル・マドリーからモロッコ代表DFのアシュラフ・ハキミを獲得したことを発表。2025年6月までの5年契約を締結し、正式加入は来シーズンからとなる。
 
 移籍金は非公表だが、『スカイ・イタリア』など現地メディアによれば4000万ユーロ(約50億円)+ボーナスで両クラブが合意したという。
 
 現在21歳のハキミは、マドリーの下部組織出身で、2018−2019シーズンからは2年レンタルでドルトムントに移籍。大きく飛躍したのが、今シーズンだ。右のWBを主戦場に、左のWB、そして両SBなどをこなしながら、公式戦45試合で9ゴール・10アシストと抜群の攻撃力を発揮して大ブレイクしたのだ。
 
 この活躍で移籍市場での人気も高騰。ここ数か月はマンチェスター勢、バイエルン、パリSG、チェルシー、ユベントス、そしてインテルなどが獲得に乗り出していると噂され、さらに保有権を持つマドリーも来シーズンのスカッドに加えるのではないかと報じられてきた。
 
 移籍市場のエキスパートとして知られる『スカイ・イタリア』のジャンルカ・ディ・マルツィオ記者によれば、とくにマンチェスター・Cとバイエルンが獲得に積極的で、いずれも移籍金に6000万ユーロ(約75億円)を準備し、さらに年俸もかなりの高額を提示していたという。
 
 しかし、ハキミは両クラブを断り、年俸がマンチェスター・Cやバイエルンよりも低い500万ユーロ(約6億2500万円)のインテルを選択する。その理由は、「インテルのプロジェクトが自分には合っている」と判断したからだという。
 
 超攻撃的なタイプのハキミは、たしかに4バックを採用するマンチェスター・CやバイエルンのSBよりも、3バックを敷くインテルのWBのほうが適正は高い。さらにインテルのほうが、ライバルのクオリティーがやや低いという事情もあっただろう。
 
 こうして、今冬のクリスティアン・エリクセンに続き、またも人気銘柄だったハキミを手に入れたインテル。さらに、中盤では超逸材サンドロ・トナーリ(ブレッシャ)、左WBではエメルソン(チェルシー)の獲得交渉を進めるなど、来シーズンに向けて着々と準備を進めている。
 
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部