GIII CBC賞(阪神・芝1200m)が7月5日に行なわれる。

 同レースは例年、中京競馬場で施行されるが、京都競馬場の改築などによる開催会場のスケジュール変更に伴って、今年は阪神競馬場が舞台となる。過去にも、中京競馬場の改修によって、2010年に京都で、2011年には阪神で行なわれている。

 それらを含めて、過去10年の結果を振り返ってみると、すべて4番人気以内の馬が勝利を飾っており、比較的堅いレースといった感がある。だが、2、3着馬には、6番人気以上の伏兵馬が何度も突っ込んできており、3連単ではしばしば好配当が生まれている。

 ならば、今年もオイシイ”穴馬券”を狙ってみたい。そこで、過去10年の結果を検証し、今年のレースで台頭しそうな伏兵馬を探し出してみたい。

 なお、今年は阪神開催となるが、過去に京都、阪神で開催された時と、中京で開催された時とで、大きな変化は見られなかった。そのため、舞台変更を気にすることなく、そのまま過去10年のレース結果を参考データとしたい。

 まず、注目すべきは”リピーター”。人気を問わず、このレースで複数回好走している馬が、これまでに数多く見られるからだ。

 ヘッドライナー(2010年=4番人気1着、2011年=4番人気2着)、ダッシャーゴーゴー(2010年=7番人気2着、2011年=1番人気1着、2012年=1番人気3着)、マジンプロスパー(2012年=2番人気1着、2013年=1番人気1着)、セカンドテーブル(2017年=13番人気2着、2018年=8番人気3着)、アレスバローズ(2018年=4番人気1着、2019年=7番人気2着)らが、その例となる。



昨年のCBC賞を制したレッドアンシェル

 とすれば、今年も狙いはリピーター。前年の覇者であるレッドアンシェル(牡6歳)は外せない。

 昨年は、前走で1600万下(現3勝クラス)を勝って、連勝で初の重賞制覇を決めたレッドアンシェル。今年も有力馬の1頭ではあるが、同レースを制して以降は、長期休養明けのGIIIシルクロードS(2月2日/京都・芝1200m)で18着、続くGII京王杯スプリングC(5月16日/東京・芝1400m)でも11着と揮(ふる)わない。

 おかげで、今年は昨年のような人気は望めないが、穴狙いの立場からすれば、好都合。リピーターが強いこのレースでの復活を期待したい。ちなみに、昨年のレースは不良馬場での勝利。梅雨時であり、例年より開催が長く、力の要る馬場となっている阪神の馬場が、再び味方になるかもしれない。

 続いて着目したいのは、直近で、重賞より格下のオープン特別で連敗し、低評価にとどまっていた馬の逆襲だ。

 いい例となるのは、2014年に10番人気で3着となったニンジャ、2017年に13番人気で2着、2018年にも8番人気で3着に突っ込んできたセカンドテーブル、2017年に8番人気で3着に入ったアクティブミノル、そして2018年に4番人気で勝利したアレスバローズ。いずれも、直近2走のオープン特別で敗れていたが、重賞でさらに人気薄となったここで激走を果たした。

 今年の出走メンバーで、これらと同じタイプと言えるのは、エイシンデネブ(牝5歳)、グランドロワ(牡6歳)、ダイシンバルカン(牡8歳)。ただし、先述した過去の好走馬4頭を改めて見てみると、負けた2戦とも、勝ち馬から1秒以内だった。つまり、”惨敗”というわけではなかったのだ。

 この点をクリアするのは、グランドロワ。同馬は、2走前の安土城S(5月31日/京都・芝1400m)でタイム差なしの2着、前走のパラダイスS(6月28日/東京・芝1400m)ではコンマ4秒差の6着だった。

 オープン特別でも勝ち切れず、重賞のここでは伏兵の域を出ないが、過去の例からして、大駆けの可能性は大いにある。

 最後に取り上げたいのは、重賞やオープン特別での好走実績がありながら、人気が得られない馬。すなわち、「地味な存在」である。

 例えば、今年と同じ阪神開催だった2011年に、13番人気で3着に入線したタマモナイスプレイだ。4走前のオープン特別を快勝し、その後も重賞で2戦連続5着と健闘。前走でもオープン特別で3着と善戦していたが、決して目立つ存在ではなかった。ゆえに、重賞の舞台では完全に軽視されてしまった。

 2019年に7番人気で2着となったアレスバローズも似たタイプ。前年の覇者でありながら、その後のGIスプリンターズS(中山・芝1200m)で14着と惨敗を喫すると、それ以来、重賞戦線では常に伏兵評価にとどまってきた。

 こうした人気の盲点となる実力馬が、今年も狙い目となる。浮上するのは、ディメンシオン(牝6歳)だ。

 2018年、500万下(現1勝クラス)から一気の3連勝でオープン入りした同馬だが、その後は、重賞戦線で善戦止まりに終わって、次第に地味な存在へ。結果、昨秋のGIII京成杯オータムハンデ(中山・芝1600m)で2着、今春のGII阪神牝馬S(4月11日/阪神・芝1600m)でも3着と健闘しながら、人気上昇の気配は見られない。

 実力がありながら、評価を得られないというのは、穴党にとっては、うってつけの存在。ディメンシオンの一発にかけてみるのも悪くない。“荒れる”イメージが強い、夏場のスプリント重賞。GI高松宮記念(3月29日/中京・芝1200m)で敗戦した面々が人気と見られる今回も、波乱ムードが充満している。その波乱を演出するのが、ここに挙げた3頭であってもおかしくない。