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コロナ禍で突然リモートワークへ移行した企業が多い中、納税のために出社せざるを得なかった方々もいらっしゃるのではないでしょうか。不安な中、銀行へ行き税金を納めた方々にぜひ知っていただきたいのが、オフィスや自宅から納税ができる「ダイレクト納付」という仕組みです。

なんと、ほとんどの国税はダイレクト納付で納税することができます。しかし、まだまだダイレクト納付の認知度は低く、活用されているとは言えないのが現状です。

今回のような突然のリモートワークで、非効率な業務が一気にあぶりだされました。銀行へ直接出向いて納税するのも、その業務のうちの1つではないでしょうか。ダイレクト納付は手数料など一切かからず利用できます。導入しないと損と言えるほど便利な仕組みなのです。

この記事ではダイレクト納付の基本や、納付できる税金の種類、導入方法を詳しく解説します。

■ダイレクト納付による電子納税の基本

ダイレクト納付とは、インターネット上で税金が納付できる仕組みのことです。「それならインターネットバンキングでもできるよ?」と思われるかもしれません。ダイレクト納付とインターネットバンキングとの大きな違いは手数料です。ダイレクト納付は、導入時も納付時も、一切費用がかからないのです。

では、ダイレクト納付の登録から納付までの流れはどのようになっているのでしょうか。まずは事前に税務署へ届け出を提出し、e-Taxを利用して電子申告等又は納付情報登録を行います。その後、登録した銀行口座から税金が引き落とされます。

■ダイレクト納付は期日指定もできる

ダイレクト納付では、インターネット上の簡単な操作で納税でき、納税日も即日または期日指定から選ぶことができます。

たとえば資金繰りの関係で、売掛金の入金後に税金の支払日を設定することができるのです。

■対応税目

ダイレクト納付による電子納税の場合、e-Taxを利用して送信するデータが「申告等データ」か「納付情報データ」かにより、対象税目が異なります。

対象税目は以下の表の通りです。

e-Taxの送信データ/対象税目
申告等データ(電子申告等)/源泉所得税、法人税、地方法人税、消費税及地方消費税、申告所得税、相続税、贈与税、酒税、印紙税、国際観光旅客税、源泉所得税及復興特別所得税、申告所得税及復興特別所得税、復興特別法人税
納付情報データ(納付情報登録)/全税目(延滞税、加算税などの附帯税を含む)

引用:電子納税の詳細(e-Tax)
https://www.e-tax.nta.go.jp/tetsuzuki/tetsuzuki5.htm

■ダイレクト納付を利用するメリット

ダイレクト納付は導入しなければ損だと言えるほど、利用者にメリットが多い仕組みです。繰り返しになるものもありますが、ここからはダイレクト納付の具体的な3つのメリットをお伝えします。

■オフィスや自宅から税金の納付ができる

まず、銀行に行かずに納税ができることが大きなメリットです。銀行に行かなくて済むと、銀行へ行くための移動時間・手続きの待ち時間・銀行に行くためのスケジュール調整などの時間から解放されます。

■手数料がかからない

この記事の中で繰り返しお伝えしていますが、ダイレクト納付は手数料がかかりません。また、指定した口座から税金が引き落とされるため、インターネットバンキングの口座も必要ないのです。インターネットバンキングのサービス利用料がもったいないと感じている場合にも、メリットがあるといえます。

■税理士に納付をアウトソースできる

ダイレクト納付は、付随する情報を登録しておくことで、税理士に納付をアウトソースすることができます。顧問税理士によって対応の可否がありますが、アウトソースしたい場合は相談してみるといいでしょう。

■ダイレクト納付導入までの4つの手順

では具体的にダイレクト納付を導入するには、どのような手順で行なえばいいのでしょうか。いくつか手順がありますが、一度導入してしまえば納税業務を大幅に効率化できます。導入は早ければ早いほど、有効に使える時間が増えますので、ぜひ挑戦してみてください。

● ●1.e-Taxの利用開始届を提出する

まずは、以下のURLにアクセスしてe-Taxの利用開始手続をしましょう。
e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナー【事前準備】
https://www.e-tax.nta.go.jp/todokedesho/kaishi_confirm.htm

● ●2.企業の納税用確認番号などを登録する

e-Taxの利用開始手続からダイレクト納付を利用するまでに、以下の2つの情報を登録します。

・納税用確認番号、納税用カナ氏名・名称
・メールアドレス(推奨)

● ●3.ダイレクト納付利用届出書を提出する

ダイレクト納付の申請から実際に利用できるようになるまで、約1ヶ月かかります。利用を予定している約1ヶ月前までに、「国税ダイレクト方式電子納税依頼書兼国税ダイレクト方式電子納税届出書」を作成しましょう。

届出書を印刷後、管轄の税務署へ郵送または持参して提出します。

● ●4.ダイレクト納付利用可能のお知らせを確認する

税務署と金融機関で所定の登録が完了すると、e-Taxのメッセージボックスに登録完了メッセージが届きます。このメッセージが届いたら、いよいよダイレクト納付を利用することができます。

■まとめ

毎月支払わなければならない源泉所得税のような税金ほど、ダイレクト納付を導入することで、大幅な業務の効率アップが期待できます。
経理のようなルーティーンが多い業務ほど、インターネットやITを利用して効率化していきたいですね。