Netflixが人種の公平性への取り組みの一環として、今後、保有する現金の2%をアメリカの黒人コミュニティの支援を行う金融機関や組織に配分することを発表しました。当初は1億ドル(約100億円)を上限とするとのこと。すでにNetflixのCEOであるリード・ヘイスティングス氏と妻のパティ・クイリン氏は歴史的な黒人大学に対して1億2000万ドル(約130億円)を寄付しています。

Building economic opportunity for Black communities

https://media.netflix.com/en/company-blog/building-economic-opportunity-for-black-communities



Netflix makes $100 million commitment to support Black communities

https://www.cnbc.com/2020/06/30/netflix-makes-100-million-commitment-to-support-black-communities.html

連邦準備制度によると、黒人家庭の19%がまったく資産を持たないか、負の資産を抱えているとのこと。これは白人家庭の2倍以上の割合だそうです。

そして、連邦預金保険公社によれば、黒人が所有・主導する銀行の資産はアメリカの銀行全体のほんの1%だとのこと。これらの銀行は地域社会の改善を目指して何十年も努力してきましたが、資本不足で不利な状況にあるそうです。

こうしたことからNetflixでは、黒人コミュニティに対する資本増強の取り組みを行うことにしたとのこと。

まず最初のステップとして、1億ドルのうち2500万ドル(約25億円)が新たに設立される「Black Economic Development Initiative」という基金に移されます。この基金は投資が足りない地域社会の開発に実績のある非営利団体・Local Initiatives Support Corporation(LISC)が運営し、低所得・中所得のコミュニティにサービスを提供している黒人金融機関や、アメリカ国内の黒人コミュニティの開発企業に投資を行います。

また、1000万ドル(約10億円)は、人種・性別・出生地・資産などで生まれる格差を緩和する活動を行っているHope Credit Unionを通じて、アメリカ南部で十分なサービスを受けられていないコミュニティの経済機会促進に用いられるとのこと。

Netflixがこの計画に投じるお金を「当初は1億ドル」とただし書きをつけつつも「保有する現金の2%」と表現しているのは、今後Netflixが成長するのに合わせて、より多くのお金を提供する予定だからとのこと。

Netflixは「他の企業にも同じようにしてもらいたい」と呼びかけています。Netflixの試算では、株価指数「S&P500」に用いられている企業すべてが同様の取り組みを行う場合、「保有する現金の1%」であっても200億ドル(約2兆円)から300億ドル(約3兆円)規模になるとのことで、「黒人コミュニティのさらなる繁栄と、より公平な未来への道筋がつけられる」と締めくくっています。