大宮アルディージャMF小野雅史

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[6.27 J2リーグ第2節 千葉0-1大宮 フクアリ]

 左足から蹴り出したFKは壁に当たった。コースが変わってゴール前に向かった先には千葉の選手。しかし、クリアミスとなったボールはゴールネットを揺らす。大宮アルディージャMF小野雅史にとって、J初ゴールが生まれた瞬間だった。

 昨季、明治大から大宮に加入した小野はリーグ戦2試合に出場。いずれも途中出場だった。そして、2年目を迎えた今季の開幕戦ではメンバー外だった。しかし、約4か月の中断期間を挟み、リーグ戦再開となった千葉戦で、リーグ戦初先発を飾ることになった。

「去年の悔しさがあった。中断期間中も絶対に出てやるという覚悟を持っていた」

 覚悟を持って試合に臨んだ23歳にチャンスが巡ってきたのは、前半アディショナルタイムだった。PA外右で得たFK。ボールの前にはMF翁長聖とDF河面旺成、そして小野の姿があった。「セットプレーの練習のときから、局面の中で変えていこうと話し合いながらやっている。今日はスリッピーだったので、速いボールを蹴ろうと。キック力もあったので僕が蹴りました」。ゆっくりとした助走から、力強く左足を振り抜く。

 弾道の低いボールは壁の一番左に入ったMF堀米勇輝の右足に当たってコースが変わると、ゴール中央へ。MF高橋壱晟がクリアミスしてゴールマウスへ向かったボールは、GK新井章太に弾き出されることなくゴールマウスへと収まった。

 小野にとって、嬉しいJ初ゴールは値千金の決勝弾となり、チームは1-0の完封勝利を収めた。「チームとして厳しい中でも一丸となり、勇気や元気を与えようと掲げていた。それが、少しはできたのかなと思う」と再開後初戦での白星に喜びを表した。

(取材・文 折戸岳彦)